雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

amazarashi大好き系ブログ

一人の人間がamazarashiファンになるまで

こんばんは、ダーレクです。


今回は記憶の整理も兼ねて、僕がamazarashiに出会うまでを記そうと思います。自分語りの極みですが、よろしければお付き合いください。


2014年


全てのキッカケは、僕が中学三年生だった頃に遡ります。

当時は音楽に興味が無く、合唱曲と童謡と“ジムノペディ第1番”しか知らないような少年でした。


その夏、一人の県議会議員が話題になります。その人物の名は野々村竜太郎。僕は彼の“パフォーマンス”の虜になってしまい、ずっとYouTubeでニコニコから転載されたであろう動画を漁っていました。


当時、夢中になった動画の一つに「野々村竜太郎の消失」という作品があります。cosMo@暴走Pの「初音ミクの消失」というボカロ曲の音MADですね。


元々、『千本桜』や『マトリョシカ』などのボカロ曲を給食の時間に聴かされて、機械が歌ってるのを気味悪がっていましたが、この出会いが僕のボカロへの苦手意識を変えます。


ちなみに小学生の頃は初音ミクという“アイドル”を、AKB48のメンバーかなんかだと思っていました。


ボカロ好きのT君


部活も引退して、帰る方向が同じだったクラスメイトのT君と一緒に帰るようになります。彼はボカロと歌い手が大好きで、よく帰り道に「脳漿炸裂ガール」を口ずさんでいました。


ある日、灯油という歌い手がめっちゃ高音出るから聴いてほしいと、「Leia」という曲を勧められました。その時は漠然とスゲーって思っただけなんですが、そんなんを繰り返してきているうちに、徐々にボカロへの関心が高まっていきます。

ボカロの話ばっかですがもう少しお付き合いください。


2015年


高校に入るとスマホデビューも果たし、自らボカロ曲を探すようになります。T君のせいで若干高音厨だった僕が行き着いたのは「L'azur」や「magician's operation」といった人間離れした最高音を誇る曲たちでした。


特に「L'azur」の作曲者であるTreow氏の曲は、amazarashi好き好き人間となった今でも好んで聴いています。オススメです。



2016年(※本題)


遂にamazarashiとのファーストコンタクト。


ボカロの中でも鏡音リンを好んで探していた時期があって、「ロストワンの号哭」という曲を発見。歌詞が謎だけど声は良いなーと思ってそれなりに聴いていたある日のこと。


こんな動画を見つけて好奇心から観てみました。

「ロストワンの号哭」以外は知らない曲でしたが、Neruというこの曲の作曲者がどうやら色々パクっているらしい。まあそこで紹介された歌手もスキマスイッチくらいしか聞いたこと無いし、その時は特に何も感じず終わりました。


その次の日か、さらに次の日、ふと「ロストワンの号哭」にパクられた、裏声が素敵なあの曲が脳内再生されて頭から離れません。

しかしタイトルが思い出せません。おまけに歌手名もアルファベットの羅列でパッと見では読みづらく、しっかり覚えていませんでした。そしてそれらを目撃した動画のタイトルも忘れる始末。




なんていう曲名だっけ???




なんていう歌手だっけ?????




なんていう動画だっけ????????



ここで諦めてしまっても別に良かったのですが、どうしてもどうしてもあの裏声がもう一度聴きたい、その一心でひたすら再生履歴やそれっぽいタグを、今までで一番大切な忘れ物の在処を探るが如く漁り回ります。




そして奇跡の再会。




“エーエムエーゼットエーアールエーエスエイチアイ”『空っぽの空に潰される』という文字列を頭に焼き付け、YouTubeに直行。






あった。


youtu.be


これです。この曲。


Aメロもリフレインも初めて聴きましたが違和感ゼロ。


世の中にはこんな聞いたこともないような歌手がこんな素晴らしい歌を歌っているのかと感動したのを覚えています。


しかしながら、この頃はあくまで「声が好き」というくらいの印象で、歌詞こそがamazarashiの醍醐味だと知らしめられるのはもうちょっとだけ後のお話。





歌詞がやべぇと気付いたあの日


僕の記録では7月18日、偶然にも橋谷田さんの誕生日。


前述の動画では、amazarashiがもう一曲登場していました。『夏を待っていました』です。


youtu.be


サビがなんとなく気持ちいいその曲をリピートしながら、僕は布団の上で夏休みの宿題に取り組んでいました。“語彙ノート”っていう現代文のテキストです。


ここでクイズ。


今まで歌詞を気にも留めていなかった僕が思わず耳を疑って巻き戻したフレーズはなんでしょう??


答えはその先の話をしてからにしましょう。ぶっちゃけそんな配慮いらないくらい簡単な問題だとは思いますが。






そのフレーズに衝撃を受けた僕は「他の曲も聴いてみよう」と思い、そのチャンネルの他の動画を眺めてアノミーという曲を聴いてみることにしました。だってなんか変な名前で面白そうだったから。


youtu.be


めっちゃ暗い歌でした。シンプルなピアノが綺麗で印象に残りました。「なるほど、他の曲もやべぇな」と確信して次の曲へ。


4番目に聴いた曲は『多数決』でしたが、まさか当時の最新曲だったとは。


youtu.be


この年の前年の夏休み頃、母の実家の近くの温泉施設の休憩室のテレビで安保法案が強行採決されたみたいなニュースを観て、漠然と「日本の政治がやべぇ」という甘ったるい危機感を抱き始めていたので、この曲のメッセージが思いっきり突き刺さりました。

てか秋田日記に歌詞が載せられたのがまさにその日なのですが、必然の一致…なのでしょうか。






そろそろいいか、先程のクイズの答えは…


「7年後に太平はビルから飛び降りた」でした。


え、人死んだ?


人が死ぬ歌なんて「親知らず子知らず」しか聞いたこと無いような僕にはあまりに刺激的な世界。『アノミー』でも『光、再考』でも色々あっさり死んでましたが、そんな表現がこの世に許されていたのかと驚くばかり。


もちろん他にも生死を歌うアーティストはいるのでしょうが、秋田さんが僕の親鳥なので死ぬまでついて行きます。




にわかファンからの脱却


『空っぽの空に潰される』と再会した時から「もしかしたらこの人の曲、一生聴き続けるんじゃないか」という予感がしていて、2年5ヶ月ほど経った今のところはその通りになっています。


一日たりとも脳裏から消えた日は無く、あの日から文字通り毎日聴き続けているamazarashi。あまりに強烈すぎて人生の自由度を狭める結果になったありがた迷惑な存在ですが、どう考えてもありがとう。


そんな僕が初めてamazarashiにお金を使った時の話です。


適当にYouTubeの動画を再生してくれるアプリでamazarashiを適当に半バックグラウンドで流しながらクラクラかクラロワを遊んでいた頃、『デスゲーム』という曲が再生されて、これまた裏声によってマイブームに。




いや、待てよと、




YouTube?デスゲーム?




おい!それってYO!違法うpの曲じゃんか!アッアッアッアッアッ




まあ当時は非公式だとか違法だとか二つの意味で知ったこっちゃないので、とりあえず裏声が好きでリピートしていたのですが、ある日ちゃんと消されてました。


しまった!保存しとけばよかった!


という後悔をしてはいけないのですが、ともかくもう一度あの曲を聴くには“Google Play Мusic”しかありませんでした。少なくとも僕の部屋には。


当時は初回限定盤に色々なおまけが付いてるとか何も知らないし、“シングル”や“アルバム”という言葉の意味すら全く分からない人間でした。無知のち晴れ★どーもソクラテスです。


とりあえず『デスゲーム』が一番お買い得な“フルアルバム”に収録されていて、大好きな『空っぽの空に潰される』も入っているということで『千年幸福論』を買ってみました。人生初Google Playカード。


デスゲーム

デスゲーム

  • amazarashi
  • ポップ
  • ¥255


購入前はいわゆるアルバム曲、YouTubeに公開されない曲は「捨て曲」で、ファンがお布施として買うだけの残念な曲なんじゃないかという偏見があったのですが、よく考えれば『デスゲーム』が最高だと知っていたのでそんなわけありませんでした。


ベラベラ喋ってるだけの曲はよく分からないけど、『夜の歌』も『逃避行』も素晴らしかった。買って良かった。そう思って間も無く、新曲が公開されました。


youtu.be


『多数決』以来YouTubeに新曲が出る気配もなかったので知らないうちに引退してたらどうしようなんて思った日もありましたが生存確認。


最終的には『メッセージボトル』までの全曲はGoogle Play Musicでコンプして、『虚無病』LIVEのブルーレイから初回限定盤を追っかける本格的なファンになりました。




おわりに


盛大に話が逸れて終わりましたが、要するにNeru経由でamazarashiを知りました。恐らく同じ境遇の方も一定数いらっしゃるかと思います。


しかし、そこから至る心理が「どっちも好き」「マジかよNeru最低だな」の2パターンあります。


僕はゴリゴリの後者です。こうやってamazarashiの魅力を知って好きになるほど、Neruに嫌悪感が増して嫌いになっていきました。


しかし、喰種もNieRもヒロアカも言われてから知った存在。この機会を逃していたら僕は一生amazarashiを知らなかったかもしれません。一生音楽に興味が無かったかもしれません。


そういう意味では、いくらNeruが盗作野郎で性格悪い奴でも感謝しないわけにはいかないのかもしれません。


…なんて思うわけもありません。


こういう出会いだからこそamazarashiの真似事をする人達が生理的に無理なのかもしれません。


まずい、悪口で畳み掛けてしまった。


つまりその…amazarashiが大好きだからこそ許し難いこともあるってことです。僕なりの愛なんです。


ちょっとだけフォローするなら『東京テディベア』のメロディは割と好きですよ。


ここまでお疲れ様でした。おやすみなさい。