こんばんは、ダーレクです。
2023年1月15日午前0時、『アンチノミー』の先行配信と「NieR:Automata Ver1.1a」第2話の火蓋が同時に切られました。ありゃ心バグりますわ。
おかげでamz界隈では究極の2択だったわけですが、僕は「秋田さんはアニメで初めて聴かれる想定だろう」と踏んでアニメのリアタイを選びました。
程々にアニメ本編を楽しんでEDが本番という心づもりだったのですが、まさかのAパートでDLCが脚光を浴び「信じられねぇ…」という顔が戻らぬまま初聴を迎えることに…。
あらすじを読んでDLCのストーリーと似てるなぁとは確かに思ったけど、まさか本当にぶっ込まれるとは思わないでしょ普通!それも時系列があるとはいえまだ序盤だったし!
──この先はストーリーの構成上、アニメ描写の元となったであろう原作のシーンも織り交ぜた感想を書いています。ある程度ご了承ください。
第2話にしてまさかのDLC盛り盛り回
この回までamazarashiがお預け食らっていたのも偶然ではなさそうですね。1月の新曲が披露されがちなCDJですら伏せられていたのも納得のカタルシスでした。
【DLC】
- 幾何学模様の建築物◬
- デキソ…ナイのプラ…ン…8
- デスクワークのシーン
- 運動エラー時のモーション
- モニターの山
- 製造中の超大型兵器
【MV】
うろ覚えで伝わった要素はこんなところでしょうか。ニーア未経験のamzファンでもMVの描写にはピンと来たかと思います。これはもはやamazarashiがアニメ化されたと言っても過言ではありません。
あまりにも怒涛のDLC回収に『命にふさわしい』がEDに流れ出すんじゃないかとさえ思いましたが、テロップでは「報告:アンチノミー先行配信云々〜」が平然と流れていたので、ますます状況が飲み込めないまま行く末を見守るのでした。
公式サイトでも彼の名前は「プラトン」とされていますが、設定や因果がゲームや絵本とは若干異なるので、お馴染みの“プラトン1728”と同一なのかは不明です。
名前や運命が似通った別個体なのか、単にアニオリ展開でこうなっているのか。僕は今のところ後者だと考えています。DLCのパロディみたいな?
twitter.com【KEYWORD #02】
— TVアニメ『NieR:Automata』(ニーア オートマタ) (@NieR_A_ANIME) 2023年1月17日
アニメに登場するキーワードを解説。
◆第十三衛星軌道基地 バンカー
◇レジスタンス
◆プラトン
◇ワタhttps://t.co/UOS849Q6EP
毎週土曜24:00から
TOKYO MXほかにて放送中。#ニーア #NieR #ニーアオートマタ pic.twitter.com/3pizpXv4RN
そして「NieR Replicant ver.1.22474487139...」をプレイ中の僕には非常にタイムリーな“双子”もこのタイミングで登場。とても安らぐ声をしているので、早く喋っているところも観てみたいですね。(もっと言いたい事がある顔)
噂によると新宿やらのDOD要素も結構あるみたいですが、PS4らへんで出てくれないと手が届かないんですよね〜。昔のゲームほど容赦なく突き落としてきそうなので、そういう意味でもハードルは高かったり。
あと全体的にアニメ尺への詰め込み方が上手いですね。僕の中でゲーム原作の前例である「ダンガンロンパ」はトリック自体を簡略化したりOP・EDの尺をフル活用したりとかなり苦しそうでしたが、
こちらはゲームならではの要素をスキップしてのびのびやれているようで、アニメ作品としてかなり期待が持てています。ただ結末は恐らく…。
『アンチノミー』をフルで聴いた感想
twitter.comTVアニメ「NieR:Automata Ver1.1a」第2話をご覧いただきまして、ありがとうございました。
— amazarashi (@amazarashi_info) 2023年1月14日
TVアニメ「NieR:Automata Ver1.1a」EDテーマ
amazarashi「アンチノミー」が配信中
Streaming & Downloadはこちらからhttps://t.co/yDWnV02IDX#amazarashi#ニーア #NieR#ニーアオートマタ pic.twitter.com/SEhuWQoNWQ
この曲めちゃくちゃいい!好きっ!
僕自身も歳をとったので流石に『命にふさわしい』を超える衝撃を受けることはないでしょうが、ニーアファンの秋田さんなら生半可な曲を持ってこないはずなので安心してOAを待ちたいと思います。
なんてタイアップ発表時はどっちつかずな期待を寄せていましたが、結果的には『命にふさわしい』ともバチバチやりあえるやつが来たなぁと安堵しています。
歌詞は前作より更にニーアワールドに寄せていってますよねこれ。あまりに世界観が憑依しすぎていて、いつものような秋田さんのエゴが殆ど感じられないのが心配になるレベル。
Aメロ→Bメロ→サビと徐々に感情を肯定する熱量が増していく構成だったのも興味深いポイントです。
と言うのも、PVでは最高潮のサビしか聴けなかったので、曲調がやたらと明るく聴こえたことに僕は懐疑的でした。Aメロからのメリハリを理解してからは、むしろ悲壮感が際立って聴こえてくるんだから不思議ですね。(感動してるだけ説もある)
ただ、Cメロ以降は「世界のバグだ」に行き着いてしまった上に歌い方やアレンジも相まって精神崩壊しそうな印象を受けたので、こっちもこっちで心配になっちゃいます。
感情は持たないでください それがあってはこの先 きっと辛すぎる
人を愛さないでください 守るものが弱さになる きっと後悔するでしょう
なんと歌い出しから「感情を持つのは禁止」だと秋田翻訳を通して諭されます。amazarashiが使う敬語は特に、距離を置かれてる感覚から残酷に聴こえがちなんですよね。
Aメロでは「そっちはどうだろう」が脳内再生されたのを始め、裏声を使うことやCメロを頑張ることなど全体的な音域もかなり『祈り』に似ている気がします。
嬉しくて笑い、悲しくて泣き 初めからそう設計されてんのかな
だけど痛いと泣く心を 僕は疑えやしないよ
「だけど 痛いと泣く心を 僕は〜」にすればいいものを、
「だけど痛いと泣く心を 僕は〜」ってわざわざ裏拍にしてまで前に詰めやがったので、ここのリズムは初見だと訳わかんないですよね。
『境界線』の間奏といい、最近はタイアップ曲で拍子を狂わすのがamazarashiのブームなんでしょうか。
意味を捨て意志をとれ 生き延びて 生き延びて 息をするんだ
「すぐ帰る」が遺言 アンチノミー アンチノミー 心のバグだ
人として憤れ 感情を踏みにじる全てへ
機械仕掛けの涙 それに震えるこの心は誰のもの
ついに反旗を翻すサビでは「アンチノミー アンチノミー」の直前に生と死で矛盾している歌詞が置かれているのが芸術的です。二律背反のタイトルは伊達ではありません。
間奏やアウトロで聴ける豊川さんの呪文は「壊レタヨルハ」という説が有力なようです。歌詞に載らないパートとはいえ、原作の造語が楽曲に取り入れられるのは初なのでは…?豊川さんが一人二役でハモるの自体も『間抜けなニムロド』ぶりの2回目でかなりレアですね。
「豊川のコーラスは好き」だと秋田さんのお墨付きをもらえてからリアルに登場頻度も活躍度合いも増している気がします。いつかは豊川さんがメインボーカルを務める曲を聴くという夢も叶ったらいいなぁ。
あとは珍しいなと感じたのが、Cメロでオク上Aメロが再登場する構成について。裏声を使ってまで忠実に同じオク上メロディをなぞっているのは初めての試みです。今までは音域が足りていても完コピは「穴を!掘っている!」くらいだったのに。
一方でそろそろ決定的なのは、テレビで毎週流れるタイプのタイアップ曲はもう必要以上に長く作るつもりはないということ。
これは『空に歌えば』から顕著に続いている傾向ですが、基本的に1番がそのまま1分30秒に収まるように作られています。単純計算で4分30秒の楽曲が生まれることになり、ミドルテンポながら『アンチノミー』の5分3秒はむしろ粘った方だと言えるかもしれません。
『季節は次々死んでいく』や『ヒーロー』のようなフルで聴いた時のもうひとサプライズが望めなくなってしまったのは少し寂しくもありますが、その代わりに原作寄り添い力がバキバキ進化してきているので文句は言えません。amazarashiには毎年タイアップをして究極のアニソンバンドになってほしい。
『命にふさわしい』との違いなど
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— TVアニメ『NieR:Automata』(ニーア オートマタ) (@NieR_A_ANIME) 2023年1月14日
『命にふさわしい』はゆったりとしたメロディにamazarashiで一番と言えるほど壮大なアレンジ、そして曲調や歌い方からはダークな印象を受けます。
「心さえなかったなら」と負の感情も露わにする一方で、そんな感情に起因する行動の数々は「命にふさわしい」と胸を張っているのが分かります。
それに比べると、やや機械的なメロディや行進曲っぽい雰囲気を持つ『アンチノミー』は比較的明るいイメージなのですが、歌詞の絶望感はこちらが上回っているように感じています。
「人として憤れ」など感情を出すべきだという主張は共通しているものの、どちらかと言えば縛られたルールに葛藤する様子により焦点が当たっているような。Aメロの逆風がCメロにまで及んでいたり、繰り返しになりますが二律背反を描いたこの曲らしい特徴です。
ほとんど同じテーマを歌っているはずなのに、切り口が異なれば全く別の楽曲になる。そしてどちらを聴いても「ニーアオートマタの曲だ!」って感じ取れるのが面白いですね。
今年は「チ。」のアニメ化も控えているので、そちらも完全新曲で再コラボとなったらいよいよ凄まじい一年になります。
まずは『アンチノミー』をライブで聴ける日が待ち遠しいところですが、流石に今年もツアーやりますよね??こちとら福岡でも北海道でも、今度こそ初日公演に食らいつく心構えでいるのでよろしくお願いします🏋️♂️