雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

amazarashi大好き系ブログ

5年前に発売された「東京喰種」のコンピアルバムを手に入れました

こんばんは、ダーレクです。


今月、ついに僕の日課であるモンストが「東京喰種」とコラボしまして、ちょうどいい機会だったのでアニメを復習してきました。(アニメ放送10周年らしい)

というか『季節は次々死んでいく』の流れる√A(2期)までは大昔に視聴したんですけど、当時は:re(3〜4期)がまだ放送されていなくて、完結までの後半戦は完全初見エピソードです。

どうもアニメは原作改変などが酷いらしく、モンスト界隈では「頼むから漫画を読んでくれ」って声を沢山見かけました。

何れにせよ僕は最序盤のほのぼのジメジメした部分が好きだったので、大規模戦闘が中心になって以降は「まあそんなもんか」と程々に受け止めています。


こうして以前よりも作品への理解が深まったところで(?)、5年前に書いた記事をふと思い出しました。

dalek-amz.hatenablog.com


秋田ひろむ×石田スイの対談←気になるに決まってんだろ

www.sonymusic.co.jp

初回盤には豪華ブックレットを付属。歴代のTVアニメ盤CDジャケットイラスト他、主題歌担当アーティスト6組それぞれと石田スイによるここだけの超貴重な対談、連載当時の作中シーンに影響を与えたエピソードなど、貴重な裏話も収録されている石田スイ自らによるDISC2プレイリストの選曲解説、全楽曲歌詞など、大ボリュームな内容となっている。

なんといっても「秋田ひろむ×石田スイの対談」が読めるということで、このコンピレーションアルバムがずーっと気になっていました。

石田スイ先生といえば、東京喰種の作者であり「世界収束エンディングノート」にも協力してくれた方。

秋田さんとクリエイターが絡んだら面白いに決まっているので、空気感すら謎に包まれたこの対談が気になって仕方ありませんでした。

当時、必死にパブサしても何一つ情報が出てこなくて悶々としていた思い出があります。(買えよ)

youtu.be

金銭感覚は次々死んでいく


とはいえ「秋田ひろむ×石田スイの対談」は初回盤特典の1コーナーの1パートに過ぎません。何ページにも渡る大長編でないことは読む前から分かりきっていました。(見開き2ページだったよ)

それだけが目当てでは、ロッキンの雑誌をウルトラ割高で購入しているようなもの。当時の金銭感覚では、そんなお金の使い方はNGでした。

例えば『季節は次々死んでいく』の弾き語り音源が新録だったりすれば、それだけで僕の判断が覆っていた可能性もあるんですけどね。


あれから気付けば5年が経ち、作品に多少詳しくなった上に金銭感覚も大人になってしまっては、もはや買わない理由の方が見つかりませんでした。

5000円弱で欲求を一つ満たせるなんて安い買い物ですよ。こちとらチケット代が実質10倍かかろうと台北に飛んでいった人間なんですから。


初回盤を手に入れるにあたって、僕は初めから中古を探す気でいたんですけど、Amazonを覗いた時には新品が売れ残っていました。

少し悲しい気持ちも抱きつつそちらをポチらせていただき、通常配送なのになんか当日中に届きました。5年越しのわだかまりともこれにてお別れです。


対談を読んでみた感想


結論から云うと、これは「対談」というよりもスイ先生がインタビュアーを務めている全10問のインタビュー記事です。(時期的には2019年に入ってからっぽい)

他アーティストの「対談」と異なり進行役の第三者がおらず、文章量も他5組と比べると3分の2程度しかありません。1人だけページの余白をイラストで埋められている始末。

総じて「対談」と呼べる形式ではなく、明らかにメールを一往復しただけの内容です。僕にしてみれば景品表示法という言葉をチラつかせて疑問を投げかけるに値します。

amazarashiが当時このアルバムについて、告知どころかリツイートすらしなかったのも頷けるレベルの消極性でした。

もっとオファーの経緯とか『無題』というエモ選曲についてとか、秋田さん側からもざっくばらんに掘り下げているものかと思っていたのに。

ちなみに、他の「対談」ではスイ先生が『季節は次々死んでいく』の歌詞みたいな発言を何度か挟んでいたのが印象的でした。


他アーティストの印象


ここ最近はDISC2の「石田スイが各アーティストにTVアニメ主題歌をオファーするきっかけとなった全12曲のプレイリスト」を耳に馴染ませていました。曲目は以下の通り。

1. 女王蜂『金星』
2. People In The Box『六月の空を照らす』
3. the cabs『二月の兵隊』
4. 凛として時雨『illusion is mine (Remastered by TK)』
5. 女王蜂『売春』
6. Cö shu Nie『butterfly addiction』
7. amazarashi『夏を待っていました』
8. Cö shu Nie『家』
9. People In The Box『完璧な庭』
10. 凛として時雨『24REVERSE (2019reverse version)』
11. amazarashi『無題』
12. the cabs『ラズロ、笑って』

どのアーティストも安定して満足度が高く、何といっても僕の感性に寄り添ってくれている選曲だと感じます。すごいぞ東京喰種。

本来「対談」目当てにポチッたはずが、最終的におまけとしか見ていなかった要素に満足させられることになるとは…。

せっかくの機会なので、amazarashi以外の5組についても軽く掘り下げておきましょう。

アニメを観終えたのは今月ですが、主題歌自体は:re以降もリアルタイムで拝聴しており、それぞれに何かしら思うところがありました。

TK from凛として時雨


僕の経験上、初聴アーティストの3割程度は「変な声w」って印象から始まるものですが、何度聴いても草が生える歌声ランキングで暫定1位に輝いているのがTKさん。嫌悪感ともまた違うのですが、いかんせん珍妙に感じてしまうのです。

勝手に僕の脳内で鳴り出す彼の作曲センスこそ理解しつつも、あの歌声が世界中で受け入れられていることは割かし不思議に思っています。

amazarashiのコメント欄でも「曲は良いのに声と歌い方が残念」って意見を見たことがあって、僕も「そりゃそうだよな〜(?)」とは思うんですけど、あれを書き込んだ人もこんな気持ちだったのでしょうか。

それはそうと、凛として時雨ってツインボーカルだったんですね。ソロ曲よりもTKさんが薄まっていることで、こちらの方がパクチー感覚で味わえそうなポテンシャルを感じています。

illusion is mine

illusion is mine


People In The Box


結果的には「拍子やテンポをコロコロ変える僕好みの変態」だったのですが、その片鱗を『聖者たち』で見せてくれなかったせいで、気付くのが今日まで遅れてしまいました。

大昔に地下室タイムズ経由で『旧市街』『ニムロッド』の2曲を聴いていた形跡もありますが、これまた当時は素通りしてたっぽいですね。どちらも大人になってから聴くと中毒性グサグサで驚きまくってるんですけど。

今回は特に『完璧な庭』のラスサビに振り回されるのが気持ちよすぎて、思わず「うぉー(≧∀≦)」って拍手しちゃいましたよ。

ところでバンド名は“ピープルインザボックス”と読むそうですが、僕は長年“ピーポーインザボックス”と認識していたので今更矯正できる自信がありません。

完璧な庭

完璧な庭


österreich


とにかく変拍子を用いる点では、People In The Boxをさらにアクセル全開にしたような変態だと思っています。

『無能』『楽園の君』の時点で複雑すぎて、大半の喰種ファンには理解されていないことをMVの再生数が物語っていますが、やっぱり僕は好きな部類です。

時には攻めすぎた楽曲の良さが理解し切れないのもご愛嬌。『贅沢な骨』のメロディとか僕にはよく分かりません。

the cabs時代の楽曲もはっちゃけていて、段々と慣らしていく感じやのどごしを楽しむような味わい方がビールと酷似しています。(?)

超絶技巧でわざとらしさが感じられない分、拍子を数える際の道しるべも無いので初聴からついていくのは無理ゲーでしょう。

二月の兵隊

二月の兵隊


Cö shu Nie


またまた変拍子を用いた『asphyxia』から興味を持ち、とりわけamzに飢えていた2019〜20年はコーヒー感覚でお世話になっていました。

女王蜂共々それなりに予習済みだったため、今回のプレイリストに関しては「これ以降の新曲でもっと自分好みなやつ知ってるよ」という印象。『サイコプール≒レゴプール』や『gray』が好きです。

しかしながら、顔出しのスタンスについては大変残念に思っています。

暗闇からミステリアスな雰囲気で現れたはずが、いつの日か顔出しを臆さないようになり、僕の思い描いていたイメージ像との乖離が止まらなくなりました。

ひょっとしたら元々隠しているつもりは無かったのしれませんが、僕がフェードアウトするには十分すぎる変化です。「覆面バンドは匿名性を貫いてくれなきゃ萎える」という、決して他人事とは思えない実例を学びました。

こちとら顔が見たいのではなく「顔が見たい」と思い続けたいのです。それがチラリズムの醍醐味なのです。

butterfly addiction

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  • ロック
  • ¥255

女王蜂


後に『火炎』で再会して興味を持つのですが、女王蜂初体験の『HALF』では「うわ何コイツ近づかんどこ」と思っていました。何ですかあの「感情は持たないでください」の逆を往くふざけた歌い出しは。

不思議なことに、今では僕の中でもかなり上位のアーティストです。ワンマンには未だ壁があるものの、ライブにも複数回参戦したことがあります。

尚ビジュアル通りに個性が強すぎて、四六時中聴くには辟易してしまうのが玉に瑕でしょうか。記憶に残らないよりマシですけど、フランス人形のやつとか夜中に初聴してトラウマになりましたもん。

個人的にはメジャーで丸くなった最近の曲の方が、“毒”が程よく分解されていて親しみやすく感じます。

売春

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