雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

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amazarashi大好き系ブログ

定時退社で参戦した「騒々しい無人 2024」東京公演の感想

こんばんは、ダーレクです。


宮城に次ぐ2公演目のライブにして、僕の「騒々しい無人 2024」ツアーはあっという間に終幕。

近年のツアー参戦数はボイコット4回、ロスボ2回、永遠市4回、無人2回と意味深に推移しており、来年は山を築く年になるのではないかと今から期待を寄せています。(?)

dalek-amz.hatenablog.com

今回はバッチリ撮影カメラが入っていたので、来年中の映像化は濃厚と言えるでしょう。

何かしらの特典で済まされる可能性も高そうですが、プレイパスさえ付属していればそれ以上は望まないことにします。


初めての定時参戦


今回は平日開催のため、初日公演をパスしたのと同じ理由で開場時間から15分ほど遅れて現着。休日よりも開場・開演が2時間遅い恩恵を初めて受けました。

無駄なソワソワタイムを減らせるという生産性的なメリットはあるものの、あれは幸福感とも言い換えられる感覚で、いざ失ってしまうと寂しいものですね。有明ガーデンに立ち入らなかったのも初めてだなそういえば。

それにしてもガーデンシアターは国際フォーラムより圧倒的にアクセスが悪いので、社会人配慮ならもう30分くらい遅らせた方が親切だと思います。


本日最初のイベント、APOLOGIES抽選会ではなんとB賞をゲット。引き換えは早い方が当たりやすいという迷信を信じているのもあって、思いがけないぼた餅に「おおやったぁ」って独り言が漏れました。

宮城でもC賞を当てたもんで、今年は初めてD賞をお目にかからぬままツアーを終えたことになります。

座席運を捧げた甲斐があったぜ
アリーナFブロック2列9番より

今回僕が座るのは、近年“ハズレ席”と呼び声高いアリーナ後方。べらぼうに距離が遠いわけではないんですけどね。

強いていえば映画館のような段差が設けられていない会場のため、座高の噛み合いによっては虚無の犠牲者が出てきてしまうのかも。

この日は両サイドも目の前も2人組のお客さんでした。一人寂しく深呼吸をして開演時間を待ちました。


セットリストについて

1. アンチノミー
2. エンディングテーマ
3. リビングデッド
4. ロストボーイ
5. ワンルーム叙事詩
6. ジュブナイル
7. そういう人になりたいぜ(2人)
8. 光、再考(2人)
9. 令和二年(5人)
10. バーフェクトライフ(5人)
11. この街で生きている(5人)
12. 穴を掘っている(5人)
13. 吐きそうだ(5人)
14. まっさら(5人)
15. 夕立旅立ち(5人)
16. どうなったって


公演数の少なさが直接的な要因と思われますが、5公演とも全く同じセトリだったそうで。

やはりツアー中のセトリ変更が無いと、全曲必ず映像化される安心感がある反面、率直につまんねぇな〜と思ってしまいます。

例えば「全公演で別々のレア曲やります!」って予め告知されるツアーがあったら、血眼のガチ勢が津々浦々追っかけてくるじゃないですか。

僕の場合は『パーフェクトライフ』が演奏されることを知らされていたら、全公演のチケットを申し込んでから対策を練っていたはず。チクショー!


各楽曲の感想


アンチノミー

暗転の拍手が静まった後にテクテクやって来て、黙々と準備をして演奏を始める一連の流れはやっぱりシュールです。無印では拍手を浴びながら登場していたのにどうしてこうなった。笑

なんやかんや生で聴けるのは最後かもしれないんだよな〜と思いながら、秋田さんの歌声を鼓膜に染み込ませていました。

安定したクオリティの歌唱と、ゴリゴリのロックナンバーを弾いているかの如くキメまくる秋田ステップ。

今回の挨拶もやっぱり「amazarashiの秋田です」なんですね。


『エンディングテーマ』

この曲に関してはマジで最後の可能性が高いので、さらに耳をそばだてて貪り聴きました。

真剣に「生きて 生きて 生きていたいよ」を受け止めたことで、初めて『アンチノミー』からの繋がりにハッとします。それぞれ目線は違うけれど、意外と温度感の似ている2曲なんだな〜と。

演奏スタイルは相対的に大人しい秋田さんでした。


『リビングデッド』

ロック少年MCから一変して始まる、赤黒いライトアップとドス黒いイントロの2段攻撃がまだ面白かったです。

2番でちょっぴり調子を崩して「おおおおお〜」と繰り返す部分はかなりの不協和音に。とはいえ「大きなニムロド〜」のハーモニーが噛み合わなかった時にも近い、特例的な心地よさがありました。

正常に歌えていたラスサビとの対比として、是非映像化に際しても修正せずに残しておいてほしいのですが現実はそう甘くなさそう…。


ロストボーイズ』

総じて期待通りのクオリティ故に、高い方の「泣かないで!」がエモーショナルだったことしか特筆できませんでした。


ワンルーム叙事詩

ツアー後半には「15周年何かやりたい(意訳)」のMCが話題になり始めていましたが、まさかこの喫煙所amzTエピの冒頭でぶっ込まれていたとは。

宮城公演では「田舎の山奥に引き篭って作った音楽が〜」とやけに卑屈な表現でしたが、今回はもう少しマイルドな言い回しになっていました。

1番はフウーウーウーのセルフコーラスが新鮮で、2番は緊迫したリズムでなだれ込むように突入するサビが見せ場。こういう1番と2番で流れが変わる構成って初期特有だよな〜と回想してました。(夏待ちとか奇跡とか、最新だと帰ってこいよかな?)

2番「赤いランプに途切れ途切れに〜」に合わせて客席ごと赤く照らしてくるパトランプ演出いいですよね。

ラスサビ前半のリズムは若干ぎこちなかった気がしますが、そんなことより焼け野原ッシュがいつにも増して凄まじく、特にエクストラ2回目の「焼け野原!」が暫定1位のボリュームだと僕の中で話題に。


ジュブナイル

MCの言い回しが若干変わって、当時の引越し先が一軒家だったことが判明。戸山団地はこのタイミングじゃなかったのか。

こういう昔話の口上で曲が始まると、秋田さんのノンフィクションミュージカルに思えてきて格段に感情移入しやすくなります。

宮城よりはだいぶ安定していましたが、ラスサビ「愚かなジュブナイル」でついに危うくなり、それでも裏声は普通に出せていたことにニンマリしていたら「笑えたらそれでいいんだよ」と紗幕に肯定されました。


『そういう人になりたいぜ』

手際よく舞台がセッティングされたようで、大した待ち時間もなくあまざらしパートに突入します。

さっきまで普通に視認できていた秋田さんが、紗幕の向こう側で白いスモークに包まれてシルエット状態に。

ノリノリの豊川さんは、優しく鍵盤を弾く動きと合わせてフラダンスしている風に見えてきました。

「秋田さんの歌声」「豊川さんの歌声」「ギターの音」「キーボードの音」という4要素。個人的にはちょうど気持ちよく味わい尽くせる情報量なんですよね。このスタイルで16曲駆け抜けるライブも観てみたいです。

Cメロ「夕焼け!空が!」の秋田ステップもごちそうさまでした。


『光、再考』

田舎の山奥をアプデしたのとは裏腹に、宮城よりもバッサリ「飽きてた」と言い放つ表現のMC。着地点が「久しぶりにやりたくなった」なのは理解していますが、あんまりな言い草に少しばかり悲しい気持ちになりました。

理論武装解除音源とは細部の音程がまあまあ異なるため、口から音源的な退屈感は全くありません。慣れすぎて油断したのか「僕がにやを出て行く」みたいなことを言っていたのも新鮮でした。

この辺りから僕は『パーフェクトライフ』の気配にソワソワしつつ、何よりもお尻の痛さを無視できなくなってきました。そういえばアリーナ席の座り心地にもしばしば悪評が立っていますよねこの会場。

これ以降は数曲おきにズッ…ズッ…と尻ポジを調整しているので、曲間の静寂をお邪魔していたらそこそこ申し訳ないと思っています。


『令和二年』

これまた大して待たされることなく、サポメンを加えた5人編成がスタート。ありがたきエンジン全開ぶりに耳がびっくりしました。

超新星』の余熱みたいな映像から一転して、ステージ上には有彩色が宿っています。しかも紗幕の上半分にだけ投影されているのがお洒落ポイント。

演者と半分半分で棲み分けることで、どちらも余すことなく目に焼き付けられる配慮がなされています。おかげさまで(?)1番のサビにてようやく豊川さんの皮膚を観測しました。


『パーフェクトライフ』

ついにメインディッシュを堪能する時間…!

やはり本能的にも一番嬉しいみたいで、セトリを知っていた今回も思わず口が開いてしまったのはこの曲のサビだけでした。

最初と最後のポヤーンってサウンドは井手上さんが操作していたっぽいですかね。後から脳内再生する時にもあのあざとい音が糸口になるので助かっています。

演奏が終わると、今日一番に力の込もっていない拍手をしました。


『この街で生きている』

5人で音を奏でるとどうしても同時処理のキャパを超えて聴きこぼしてしまいがちなんですけど、この辺で耳が慣れてきて聖徳太子できるようになりました。

AメロBメロの怪しい音程をサビで持ち直すいつもの流れが、この曲を皮切りに歌い出しから安定するようになった印象。

やはりこの街はメロディーラインが抜群に優れているので(主観)、感覚的に音程をハメやすいんじゃないでしょうか。


『穴を掘っている』

長い長いイントロアレンジに伴って、両サイド(豊川さんと橋谷田さん)のシルエットが大きく前紗幕に映し出されます。

暴れ狂う橋谷田さんのシルエットは、さながら目にも止まらぬ速さで獣を捌くスゴ腕料理人。その例えを思い浮かべたせいで僕だけ勝手にツボっていました。

2番Aメロの \♪/ \♪/ \♪/ \♪/ ってギターが僕のお気に入りです。

今回はラスサビの静寂フェイントに一部の観客が引っかかってしまい、「どうせ僕だって悪人」をぶちかます前に小さな拍手が発生。割と致命的に怖さが和らいでしまいました😇

東京ガーデンシアターのキャパに10年前の曲なので、MV曲とはいえ穴を掘ったことのない人も一定数いたのでしょう。事前に注意喚起をしておくわけにもいかず悩ましい事故でした。

アウトロの秋田さんは橋谷田さんをガン見し続けていました。


『吐きそうだ』

1番サビを歌い出す際、豊川さんが「生きる…」をフライングしたのがこの曲のハイライト。2番とは入るタイミングが異なるので、僕もカラオケで時々やっちまうやつです。

秋田さんがぶっ飛ばした分を大声でカバーする光景は時々ありますが、彼女が走ることでソロパートが爆誕するのは珍しいパターンだと思います。

アウトロコーラスがお詫びのようにデカかったのも良かったですね。とりわけ今回は秋田さんのお経が控えめな座席だったので、世にも珍しい豊川さんの独擅場を楽しむことができました。

色んな意味で秋田さんの影に隠れがちですが、豊川さんも割と識別しやすい歌声を持っています。だから切実にソロ曲を聴いてみたいんですよ。既存曲のカバーでも死ぬほど嬉しいから。


『まっさら』

2番サビ「泣きじゃくってまっサ↑ら」

3番サビ「泣きじゃくってまっサ↑ら」

安定感のある歌唱の中で上記2箇所だけピンポイントに裏返って、剥き出しのリアルを極限まで煮詰めたような一曲でした。

それ故に最も修正されてほしくない外れ値なんですけど、ロスボの「アイ↑デンティティー!」という前例を見るにもうお耳にかかれないような気もします。


『夕立旅立ち』

宮城では音として何も覚えていなかった理由を、改めて聴く機会を得たことで確信しました。歌が安定しすぎている上に、視覚情報までシンプルでエピソード記憶を発揮させづらかったようです。

今回はMCに感銘を受けて「20年後の自分も今頃『夕立旅立ち』をライブで聴いてるんだろうな〜」と未来になるであろう夜に思いを馳せながら聴いていました。

最後の最後「仰ぎ見 幾年」のところ、それっぽく発音してたのは分かるんですけど何て言ってたのかよく分からないですね。マイクが遠かったのか実際にモゴモゴしていたのか。


『どうなったって』

こういうのでいいんだよ感のあるパーソナルな一曲。

結局、僕が参戦した2回ともメロディを記憶することに全力を注いだので、本来あるべき楽しみ方はできていない気がします。(amz廃人の弊害)

Aメロはめぼしい新要素を持ち帰れませんでしたが、サビの流れをより詳しく思い出せたので更新しておきます。amazarashiの中では非和声音が多めの曲みたいですね。

サビの歌い出し「開けた窓から笑い声あれは(?)小学校の高学年〜」のメロディを単に2周していたかは微妙です。

今回はCDJのセトリ予想に役立てようと思って、この曲の演奏時間を計測するためのストップウォッチも持ち込んでいました。

結果、イントロを鳴らし始めてからジャカジャカジャカ~「ありがとうございます!」と言うまで5分59秒。バンド音源化に伴ってどのくらい縮むかはピンキリですが、高確率で5分台には収まっていると考えられます。


終演後のサプライズ


「明転したら最速で紗幕写真を撮って、ストップウォッチも確認しないと…」と複数のことに気を取られていたところ、何やら得体の知れない映像が始まったではありませんか。


ポポポポポポポポ……………(イントロ)

僕は大嫌い
僕は大嫌い
君のベストライフ


振り切った米津玄師くらいノッリノリの動きで低音ラップしてるなぁという第一印象。

新言語秩序を匂わす要素が出てきた時点で、15周年ライブに関連する何かであることは確信。

具体的に何の告知だったのかは、映像の最後に明かされました。


二〇二五年


(2025年の…?)


四月二十九日


(おっ、メジャーデビュー日よりは早いな…)


横浜アリーナ


(そっち…!!!?)


字が縦長すぎて危うく読み切れないところでしたが、重要な部分はなんとか認識できました。

定期的に期待の声を見かけていた2度目の武道館ではなく、それを超える規模の横浜アリーナで来ちゃいましたか。

映像が終わると、両手を真っ赤に染めるほど大きな拍手をしている自分がいました。ボイコットツアー初日の『拒否オロジー』ぶりに本気で痛かったです。

youtu.be

ガチの余談ですが今年8月、(弟が愛してやまない)Reolによる初の武道館公演に野次馬参戦してきまして。

そのフィナーレで「来年11月に横浜アリーナでライブ開催決定!」の告知があり、会場内でただ一人「amazarashi負けてんじゃねえか!」と複雑な気持ちになっていました。(Reol自身の誕生日らしい)

「いや待て、うちの15周年の方が早いからまだワンチャンあるぞ!」と自分に言い聞かせてはいたのですが、ネット上で何も言及してこなかった辺り、いかに実現可能性が低いと思ってたかって話だよね☝️

終演後の記念写真どうでも良すぎて適当に撮った

時計を見たら21時ぴったり。退場しながらカレンダーアプリで曜日を確認すると、ゴールデンウィーク前の祝日ではありませんか。もうそれだけでamz側の本気度を感じます。

出口で受け取ったポストカードは、いつものセットリストとゴースト告知の2種類。

あまり確認もしないまま歩きスマホをしていたところ、周りからちらほら聴こえてくる「新曲明日!?」の声。

何を言ってんのかと思ったら、さっきの曲であろう『君のベストライフ』がマジで日付変わった瞬間に配信リリースされるっぽくていよいよ驚き疲れました。

その1時間後にはMV(さっきの映像)まで出ちゃったし。

巨大な情報解禁があったのも、どさくさに紛れて無人ツアーが終わってしまったのも未だに夢みたいです。まあ「楽しみ」か「楽しかった」の2択だからどちらでもいいか。

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