雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

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amazarashi大好き系ブログ

【アハ体験】永遠市ツアー東京公演の感想

こんばんは、ダーレクです。


大阪&名古屋公演から3週間の時を経て、ようやく永遠市ツアーが東京に巡ってきました。今月は寒暖差が激しかったですね。

dalek-amz.hatenablog.com
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開演前のこと


遠征先では荷物がパンパンで諦めていたグッズ購入。今度こそ事前通販でスルーした小物類を吟味しようと意気込んでいました。やろうと思えばこっちは手ぶらで行けますからね。

ところが変に時間を置いたせいで物欲が蒸発してしまっており、結局物販列に並ぶことはありませんでした。相変わらず行列が果てしなかったらしいですね。(他人事)


そんな訳で昼過ぎにゆるゆると到着し、D賞の壁紙をダウンロードして、有明ガーデン5階のフードコートでずるずると麺をすすりました。昨年に引き続きモール内では「永遠市」が流れています。

ロスボツアー時のBGMは『かつて焼け落ちた町』『アダプテッド』が抜かれた悪意あるセトリでしたが、今回は流石に全曲揃っているようでした。


その後も五周年記事を書き進めながら開場時間を待ち、適当なタイミングで入場列へと並びます。

反芻を繰り返した上での3公演目。静かな黒ずくめの行列に紛れたおかげか、微塵も感じていなかった緊張感が思い起こされてきました。

会場内のホワイエには「公演中のみ写真.動画.録音は禁止となります」という世界一分かりやすい張り紙もあったのが親切でしたね。

アリーナFブロック1列21番

アリーナ後方ブロックの1列目。

自由に足を伸ばせるメリットこそありましたが、そこは途中参戦者の通り道でもあったため、眩しい2人組がしばしば眼前を横切るという地味にしんどいデメリットも。

しかも結構な確率で「あっ間違えたこっちから行かなきゃ」と言わんばかりに復路もご利用なさります。階段状のバルコニーが羨ましくなったでごわす。


もちろんステージからは遠く離れており、自ずと紗幕を中心に楽しむ公演となりました。

大阪愛知で楽しみきれなかった紗幕を堪能できるのは悪くありませんが、そっちの視覚情報が強すぎて演者の動きに意識が向かなくなるのも寂しかったですね。

逆に言えば、これまでの席は本当に近かったということ。映像こそ見上げる必要があったものの、その分紗幕を貫通して秋田さん達を観察しやすい絶好の距離感でした。


48分にギターテストが挟まり、今回も開演は5分遅れでBGMの静寂フェイントもありました。毎回そういう仕様だと飲み込めばむしろカウントダウンの指標となりそうです。

セットリスト

01. 俯きヶ丘
02. インヒューマンエンパシー
03. 下を向いて歩こう
前口上
04. ディザスター
05. 14歳
06. 無題
前口上
07. つじつま合わせに生まれた僕等(2017)
08. スワイプ
09. 君はまだ夏を知らない
前口上
10. 月曜日
11. 海洋生命
12. 超新星
前口上
13. 自由に向かって逃げろ
14. 空に歌えば
15. 美しき思い出
MC
16. ごめんねオデッセイ
前口上
17. アンチノミー

終演後:まっさら


初日から変わらないセトリには特に言うこともなく。

ここ数年と異なるのは、ツアー唯一の東京ガーデンシアター公演にもかかわらず撮影カメラが入っていなかったこと

会場のキャパは小さくなりますが、東京国際フォーラムでの追加公演が映像化される見込みとなりました。


当然、気になるのはセトリの変更点です。

追加公演ではニューアルバムの枠が増やされる傾向にありますが、もしも曲数が据え置きの場合は失うものがあるということに。

単純にアルバム外を候補に挙げるなら『14歳』『無題』『つじつま合わせに生まれた僕等』『月曜日』『海洋生命』『空に歌えば』『美しき思い出』といったラインナップ。

変更先に『カシオピア係留所』は入ってくる予想のため、比較的テンポが穏やかな太字曲の喪失を特に危惧しています。

願わくば純粋な楽曲追加のみで平和に解決してほしいものの、今年はポエトリー曲が1枠しかない大長編ツアーです。どうせ楽観した通りには着地しないでしょうね。

各楽曲の感想


「↑↓↑〜〜」の音程で入るロングトーンを予定より低めに入っちゃって、しゃくりの要領で即座に修正していた曲があったんですよ。(忘)

後半のどれかだったと思うんですけど。曲の中でもかなり終盤のフレーズで。


01.『俯きヶ丘』

開演の暗転から息つく間もなくイントロ、そして間髪入れず垂れてくるてるてるに連チャンで驚きました。

やはりこの曲といえばサビ直前の鋭いドラム2連発。距離が離れた分、バランスの良い音響で僕のライブ没入スイッチを押してくれます。

「ライブツアー2023!東京!ガーデンシアター!青森から来ました!amazarashiです!(原文ママ)」

開演早々、致命的なすっ飛ばしをいただきました。「永遠市」って言えよ!笑

秋田さん自身も「東京!」を先に口走ってやべぇと思ったのか「ガーデンシアター!」までの間が普段よりコンマ何秒か長かった気がします。そんな動揺を一瞬で鎮めていたのが無一郎みたいでカッコいいと思いました。(小並感)

確かに前々から「高揚している中で毎回あれを完璧に叫ぶって難しそうだな〜いつか会場名間違えたりしないのかな〜」と思ってはいたんですよね。まさかツアー名が吹き飛ぶとは想像の斜め上でしたけど。今年だけ語順を入れ替えるからこんなことに…笑

もしもこの日が映像化されていたら「永遠市!」は後付けされていたのか気になるところ。


02.『インヒューマンエンパシー』

歌声の調子は愛知寄りの印象だったと思います。(音程まずまず、上ずるよりも高音が届かない系)

紗幕の映像にどことなーく違和感を覚えていたのですが、大阪の感想を振り返っていたら思い至ることができました。

2番に入るとてるてるのヒラヒラの下から2本の手が生えて、その両手で赤い手形で必死に叩いてくるんですよ。

そう、僕の知る映像ではスカートの下から両腕が生えていたはず。今回は明らかに顔から生えていました。原作準拠の四次元フェイスに変更されていたのです。

他にもいくつか紗幕の変化を確信したり、アハ未満の違和感が残る曲はありました。この時はまだ「座席によって感じ方が変わっているのかな」くらいにしか捉えていませんが。


03.『下を向いて歩こう』

1番Aメロはメロディに食らいつくのに苦戦していた様子でした。

遠征後に僕もカラオケで歌ってみて想像以上の難易度だったのですげー分かります。音程の早口言葉なんですよねここ。

「終わってるんだよ〜」とサビに入る瞬間のドラムが心地よい音圧で鼓膜に響いてきました。それと引き換えに薄まってしまったのが豊川さんのコーラス。

Cメロの地声最高音「夢の底にちた!」が特筆したくなるくらい綺麗に決まっていましたね。


04.『ディザスター』

落ち着いた前口上での「えいえんしぇ」が妙に染みついています。ライブ後半でも同じ発音をしていたのでそういう癖なんでしょう。

『1.0』のライブ音源のような、音程は文句なく合っているけど発声の適応が発展途上な感じがありました。


05.『14歳』

いつも通りこの曲から調子が上がり始めます。じわじわと盛り上げていくイントロを過去一の音響で味わえる幸せをジッと噛み締めていました。

紗幕がガッツリ目に入ってくるのでそっちメインで眺めていたんですけど、終始本当に理解度の高い映像でしたね。

憂鬱カラスやオレンジ色を背景にした親子はもちろん、最後の「好きな歌を歌う」にあんたへ画角の秋田さんを持ってくるところが憎いです。

〆の高音「灰の歌〜」いいですよね。


06.『無題』

歌詞が紗幕中央に陣取っていることで、良い意味でMVがオマケの情報に成り下がっています。素材の味とライブ空間への適応をベストに近いバランスで両立させていると感じました。

でも音速で絵をビリビリ破く彼女のアニメーションで毎回笑っちゃうんですよね。

「信てた事 正しかった」は今日も裏返っていました。エッチな声が出てました。


07.『つじつま合わせに生まれた僕等』

安定の鳥肌曲。

ただ、東京ガーデンシアターは紗幕の両端を蝕んでくる位置に照明がぶら下がっているので、Aメロのクソデカタイポグラフィーなど画面を目いっぱい使う演出とは相性が悪いんですよね。端っこの席では尚更。

「戦争とヒットチャーと!」も気合いは十分でしたが惜しくも最高音不在。調子が悪い中で必死に声を出そうともがいているのは伝わりました。

それより気になっていたのは愛知公演で気付いた違和感について。

1番を終えての間奏では、ドラムと連動した光リズムが虹色に彩られていました。ここって大阪では真っ白でしたよね?

というか初出の虚無病ライブが白かったのは確かなので、それとは異なる演出に違和感を覚えたこの日が特別なはず?東京でまた確認します。

虹色です。少なくとも愛知が記憶違いだった線は無し。

というか今回はやたらと紗幕の変更点が目立つので、大阪→愛知の時点でサイレント修正が入っていてもおかしくないと思うのです。あの日の違和感は限りなく確信に近い感情へと変わりました。


08.『スワイプ』

少し前に閃いたのですが「誰にも知られず土に還る」がスワイプされる記事と似ているからこの曲順なんでしょうか。どうりで異様にしっくりくる流れだったわけです。今後ともセトリ予想には連想ゲームを取り入れる価値がありそう。

そもそもメロディを精確になぞるのが難しすぎる点を除けば、かなりクオリティの高い歌唱だったと思います。

ラスサビの合流は「おばあちゃん」から。


09.『君はまだ夏を知らない』

僕の観てきた2公演と比べてあからさまに調子悪かったですね。言っちゃ悪いですが愛知の『月曜日』を超えるほどの絶望感。

この公演が紗幕変更まみれだと確信できたのは2番サビ、絵日記演出の消滅に気付いた時でした。あのミスマッチな映像が好きだったのに、ありきたりな文字出しになっちゃったんですもん。

幼稚園児が描いたような花の絵の下に「星座の明かりに孤独を見たのか ヒグラシの死骸に命を見たのか」とかキモい語彙力で書かれているのがシュールで良かったです。

ライブ後にフォロワーさんが言っていた「てるてるが曲中ずっとぶら下がっている」にもハッと脳汁が飛び散りました。そういえば前回まではアウトロで再出現して「おかえり〜」と思っていたはずなのに、今日はずっと居た気がする!

余談ですが、左耳に患っていた外耳炎がこのタイミングで破裂しやがって人知れずいってぇ!と呟いていました。投稿日現在は9割治っているのでご心配なく🙆‍♂️


10.『月曜日』

君夏ではいよいよ調子が怪しくなっていましたが、前口上を挟んで回復の兆しを見せてくるのが秋田さん。

カラオケで100点取れるほどの音程正確率ではないものの「口からライブ音源」と言えるくらいの楽しみ方ができるクオリティでした。

耳のズキズキで気が散って詳細はあまり覚えていないというのが本音…笑


11.『海洋生命』

相変わらず首を振りたくなるほどのライブ映えです。

けれど大阪愛知よりもスピーカーやステージから離れて鑑賞していた都合上、音圧やメンバーのノリ具合を楽しむような相乗効果が失われていました。

こればっかりはキャパが大きいので仕方ないんですけどね。相対的にはライブ映像を観ている感覚に成り下がっていたというか。


12.『超新星

参戦済みの2公演では不完全燃焼な歌唱だったのが、今回は凄まじいクオリティで畳み掛けてきました。「ちょうしーんせい!」の発声の鋭さも間違いなく過去一です。感無量。

強いていえば、1番から「僕だったら超新星 目が眩む残像を 消えても消えない夢」という盛大な歌詞ミスをかましていましたが。最高音のキレに酔いしれたのも束の間の不意打ちに吹き出すところでした。

こちとら脳内同期が12秒スキップされて「空の隅に残す」しか予期できなかったのに、秋田さんはそこから「消えても消えない夢」にばっちり戻してくるんですよ。なんだその修正力!?

単に僕のように身体に染み込んでいるのではなく、歌詞を熟知した上で自分がどこにいるかを瞬時に把握できているんですよね。作詞者との格の違いを見せつけられました。

ところで、この曲も紗幕の変更点を一つ確信しました。

今回は「見上げてくれ︎‌       葬式で」と歌詞が左右に振り分けられていたのですが、僕が見上げていた当時は中央寄せ一括の「見上げてくれ葬式で」だったはずです。

「見上げてくれ葬式で」のリリックを座席から見上げてるなあと思いました。

大阪公演でのクッソしょうもない感想が功を奏して、この歌詞は視覚的に焼き付いていたので自信あります。


13.『自由に向かって逃げろ』

「自由に向かって…」と今日は静かに前口上を締め括りました。それでもイントロはどことなく最後の曲っぽさがありますよね。笑

「化け物屋敷」の化け物が想像以上によ〜く伸びていました。(紗幕)

この曲もこれまで不完全燃焼なイメージが付いていましたが、今回は相対的に仕上がっている印象を受けました。


14.『空に歌えば』

上手かったなぁ。疾走感を完全掌握していました。映像化するにしても最高音ポイントを数箇所持ち上げればいいだけです。

来年2月のアニロックフェスに向けて、練習がてら歌っておく意図もあったのかなと今になって思えてきました。CDJはどうなるでしょう。

「ありがとうございます!(訳:拍手していいよ)」

👏


15.『美しき思い出』

大満足。2番Bメロの時点で最後の曲のラスサビみたいな迫力でした。無論ラスサビはそれがもう一発来ました。

なんでそんな必死に歌ってるんだろうと逆にこっちが我に返るレベルです。こりゃあ次の曲どうなっちまうんだ。

延長戦での「忘れたい事ーーー」前には、初見殺しにならないよう紗幕が暗転しなくなるアプデが入った様子。大阪では終わりだと思っていた隣の人がビクッてしてましたからね。笑

ちなみに、紗幕にはCHAMELEON LIFE時代のアルバム「東京」のジャケ写を模した映像も流れていたんだとか。この曲では聴力に全振りしちゃってすっかり見逃していたので、追加公演で改めて刮目したいと思います。


MC

東京、ありがとうございます。(後ろへ戻って水分補給)
よく目標を訊かれて「一生音楽続けること」って答えるけど、最近ようやくその入口に立っている気がして、そういう覚悟を「永遠市」に込めた。この後の2曲もそういう曲。去年出した「七号線ロストボーイズ」は名作を作ろうと思って作った。(ここまで意訳)

これが全文ではないですが、僕にとって興味深かった部分ですね。

末永くモチベが続いて秋田さんの歌声を聴き続けられるのなら、どんな作品が生まれようと僕は柔軟に受け止めていくつもりです。

リリース当初は意味の分からなかった『海洋生命』も今こうして楽しめている訳ですし。


16.『ごめんねオデッセイ』

「常に血が混ざってる!!」

「行け〜♪ども〜♪」

ロスボ東京の「雨は上がっていた!」以上に、ポエトリーの全力疾走から急ブレーキをかけてメロディを窮屈そうに歌い始める秋田さんを拝めました。

明らかに前のめりなペース配分だったもんで、流石に今日の秋田さんには無茶だったらしく、3番の「ポ↑エ↑トリーよ!」を全力でひっくり返ってそのままメロディ地帯へと帰っていきました。

どこかで聴き覚えがあったと思ったら、サンシャイン池崎の「ジャースティス!」じゃないですかね。ジュブナイル級の裏声から飛び降りてきましたから。あれは良いものが観られました。


17.『アンチノミー

名残惜しいし安定しているしで、最後の曲の割にあんまり記憶には残っていなかったりします。

ドラムがよく届く席なので、2番サビのドンドコ感がみらよるみたいで良かったのと、「あなたの手 あなたの手」をいつにも増して力強く歌っていたことは覚えています。

「ありがとう!(訳:拍手していいよ)」

👏    ジャカジャカジャカ…

「ありがとうございます!(訳:拍手が足りねぇよ)」

👏👏   ジャカジャカジャカジャカ…

「ライブツアー2023、永遠市(今度は言えた)、東京、ガーデンシアター、ありがとうございました!!」

最後のギタージャーンでは両膝を地につけて、その姿勢のまま余韻を味わっている様子でした。サマソニほど死にそうな勢いではありませんが懐かしい気分になりましたね。

退場時にはセトリポスカと一緒に追加公演のチラシを貰いました。

腕が2本しかないスタッフさんでは片手に持ったまま配れないので、ダンボールからペアを作って取り出して一人一人に手渡ししている様子は見ているだけで大変そうでした。

それにしても何ヶ月か前はユニカビジョンに膨大なお金をかけていたのに、今作にまつまる宣伝は草の根運動ばかりですよね。MCから深読みして秋田さん直々の要望なのかってくらい謎めいた予算配分です。


ちなみにこの後、生まれて初めてカラオケでオールして始発で帰る馬鹿を体験しました。

僕の喉で『インヒューマンエンパシー』と『君はまだ夏を知らない』を歌い切るにはまだまだ練習が必要そうです。

まさしく

まとめ


気合いの入った叫びは沢山聴けましたが、同時に空回りも多い公演でした。

豊川さんロスやメンバーの動きをあまり注目できなかったのは僕の座席運の問題ですね。音量バランスは尖っていなくて良かったんですけど。

とまあ座っている場所によって、目や耳に飛び込んでくる情報は異なってきます。したらば注目したり気付けるポイントも変わってくるでしょう。「座席の数だけ感想がある」ということです。

これを読んでいるあなたもライブの感想を吐き出してみるのはいかがでしょうか。amazara史の備忘録はいくつあっても足りないくらいです。