雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

amazarashi大好き系ブログ

【ブログ五周年】独学で行き着いた理想的な文章を書くための10ヶ条

こんばんは、ダーレクです。


amazarashi大好き系ブログこと「雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ」は11月25日で開設5周年を迎えました。(初投稿準拠だと今日です)

今年は光栄にもamazarashiのライブ(しかも東京公演)と丸被りしたおかげで、昨年に引き続きブログ更新が渋滞しています。

最近はふと疑問に思っても「そういや自分が昔書いてたな」と勝手に解決できる事例が増えてきました。比較的マニアックなジャンルだからこそ、アウトプットには相応の価値があるようです。


そしてこの5周年という節目、ついに「ブログ」そのものに首を突っ込みます。

独学で1から築いたことなんて僕の人生では激レアなので、頭の中に漠然と開かれていた「ブログ執筆の教科書」をこの機会に言語化してみようかなと。

偉そうに言っておきながら僕も全てを遵守している訳ではないため、あくまで理想論の一つとしてご査収ください。


土台編

①目次を作る

①目次を作る

①目次を作る


ブログを知れば知るほど最優先事項なのは「文章構成の設計図」を作ること。絶対に端折ってはいけないタイプの基礎です。

タイトルだけで見切り発進すると高確率で話題が二転三転し、お互いに(?)何が伝えたいのか見失いかねません。

最初に書きたい内容の全体像を可視化することで、テーマを留意したまま記事に没頭できるのです。あとは自身のモチベーションが頑張ってくれます。


今回のように箇条書きで「〇〇の魅力5選」とかでも形にはなりますが、ゆくゆくは形式ごとにテンプレートを作っておくのが吉。

僕もライブの感想ではテンプレを使い回して「ありのまま今起こった事を話すぜ!」にキャパを割くようになりました。

今まさに着手してる記事の基盤


また、その設計図は形を変えれば「目次」として流用できるのもメリットの一つ。

目次を置くだけで、巷で推奨される「結論を最初に書く」を実質的に満たすことができます。答えをさっさと知れるのは一緒ですからね。

それ故に、挨拶後の近況報告や前置きは手短に済ませるのが望ましいと思っています。この記事も「ブログ5周年イエーイ(自己満)」から始まってますけど。笑

ゲームで例えるなら最初のセーブポイントみたいなもので、安息の地になかなか辿り着けないスリルはTPOを弁えるべきです。プレイヤーには親切にしましょう。

贅肉編

②その話題って本当に必要?


先のイエーイにも通ずる、当ブログとは切っても切れない悪い癖です。当たり前ながら本筋と無関係な話題が多いほど文章は読みづらくなります。

例えば「理想的な文章」について書いているのに、モチベの保ち方や好きな作家の話が始まるとか。120%を届けたい気持ちは分かりますが、記事がごちゃつくので他所で語るのが無難でしょう。

それでもダーレクを名乗っている者として、ドクター・フーの60周年スペシャルを日本でも珍しくリアタイできるよ!って宣伝はねじ込んでおきます。(読み返して恥ずかしくなる部分)

youtu.be


そもそもの題材がデカすぎる「大ネタ集」も記事がカオスになり得て危険ですね。この記事も他人事ではなさそう。

「トピックが増えすぎちゃった…」
「一つ一つが思ったより長文になっちゃった…」
「「まあいっか🤔」」

良くねぇよ。大人しく設計図を見直して、前後編やカテゴリー毎に分割しましょう。区切りをつけられることは双方のメリットになります。


ここ数年、当ブログの文字数はインフレの一途を辿ってきました。その執筆欲に柔軟さが追いつかなかった結果、生まれ方を間違えてしまった記事もポツポツありまして。

この次元になってくると、設計図があろうと僕の処理能力では全体像を把握しきれなくなっています。箇条書きのオムニバス形式にも限度があるようですね。

dalek-amz.hatenablog.com
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③修飾語を使いすぎない


主語・述語以外の全てが修飾語と呼ばれる中、特にしょうもないのが「めっちゃ」「本当に」「死ぬほど」など程度(?)を表す言葉。

パッと見の彩りが出るので勘違いしがちですが、修飾される側からすればありがた迷惑です。主語と述語の繋がりを妨害してしまい、文章がどんどん抽象的になっていきます。せめて具体例や数字を使いましょう。

かと言って根絶やしにすると、それはそれで面白味が欠けた文章になるのが難しいところ。やっぱり何事も程よいバランスが本当に重要です。

ニュートラルな温度感を維持することで、ここぞという時の「本当に良かった…!」が効いてくるはず。


また、主語や目的語が明らかな場合も省略した方がスムーズですね。後述のパラフレーズ臨機応変に。

【主語モリモリ例】

CDJでは『命にふさわしい』が高頻度でセトリ入りしているので、今年のCDJでもこの曲はセトリ入りするんじゃないかと僕は睨んでいます。むしろこの曲がこのフェスでセトリ入りしない方が僕は驚きますね。

【推敲後】

CDJでは『命にふさわしい』が高頻度でセトリ入りしているので、今年もこの曲は歌うんじゃないかと睨んでいます。むしろ歌わなかった方が驚きますね。

筆者が意見を述べているのは当然だし、過剰な代名詞なども削りました。

※「個人の意見です」の意図であえて「僕は」を残す場合もあります。

④接続詞を使いすぎない


「しかし」「つまり」「ちなみに」など、話の流れを変えるには打ってつけな接続詞の数々。

僕もついつい文頭に置いてしますが、用量を守らないと頭が悪そうな文章が出来上がります。実は使わずとも成立する場合がほとんどです。

【接続詞使いすぎ例】

amazarashiといえば毎年恒例のライブツアー。しかし、2020年は開催を見送られています。と言うのも、コロナウイルスが影響したからです。ところが、翌年には無事にツアーを完走することができました。ちなみに、満席ではありませんでした。けれど、最終的には映像化も果たしています。それ故に、当時は参戦を断念したという人もライブの様子を楽しむことができます。

【接続詞没収後】

amazarashiといえば毎年恒例のライブツアー。2020年は開催を見送られています。コロナウイルスが影響したからです。翌年には無事にツアーを完走することができました。満席ではありませんでした。最終的には映像化も果たしています。当時は参戦を断念したという人もライブの様子を楽しむことができます。

接続詞をすべて取っ払っても意味は通ります。流石にこのままじゃ不自然ですけどね。

【推敲後】

amazarashiといえば毎年恒例のライブツアー。2020年分はコロナの影響で開催を見送られており、翌年に満席とはいかない中での完走を果たしました。現在は映像化もされているので、当時は参戦を断念したという人もライブの様子を楽しむことができます。

素材の味を残しつつ、適度な長さに文章をまとめました。

パラフレーズ

⑤類義語をフル活用する


長めの文章を書いていると、同じ表現が意図せず繰り返されることは日常茶飯事。初めはこの記事も「する必要があります。」が大量発生していました。

どうも文章ってもんはワンパターンだと読みづらいので、別の言葉に置き換える作業(パラフレーズ)が必須なのです。

語彙を広げるには「〇〇 類語」と検索するのが手っ取り早いですね。しっくりくる表現が見つからなければ造語でゴリ押すこともあります。

例えば当ブログの頻出ワードである「初聴」は辞書には載っていません。「初めて聴いた」の意味はそのままに、文字数を3分の1に圧縮できるので愛用しています。


単純な品詞はそれで十分なのですが、とりわけ厄介なのは「なので、」「ですが、」を組み込んだ文章。この2つを避けて日本語を書く方が難しいくせに、連続で使っているとやはりヘンテコな文章になってしまいます。

これまた「が故に、」「なものの、」などの代替案が存在するとはいえ、文章構造の癖から見直さないとすぐに次のピンチが訪れるでしょう。

【なので&ですが例】

amazarashiといえばライブツアーが毎年恒例ですが、2020年はコロナウイルスの影響があったので、残念ながら開催を見送られてしまいました。翌年には無事にツアーを完走できたので、満席ではありませんでしたが、映像化も果たしたので、当時は参戦を断念したという人もライブの様子を楽しむことができます。

【推敲後】

amazarashiといえば毎年恒例のライブツアー。2020年分はコロナの影響で開催を見送られており、翌年に満席とはいかない中での完走を果たしました。現在は映像化もされているので、当時は参戦を断念したという人もライブの様子を楽しむことができます。

僕の下書きは大抵この構文で埋め尽くされており、泣きながら一字一句を推敲しています。

こんな悲劇は二度と起こさないように、初めから豊かな表現でアウトプットできるように精進しましょう。(自戒)

⑥文末はバリエーション豊かに


言い回しを工夫しなければいけないのは文末も同じです。特に「です」「ます」「と思います」などは繰り返しやすいので要注意。

【語尾が変わらない例】

今日はamazarashiのライブです。16時開場です。楽しみです。

【推敲後】

今日はamazarashiのライブ。16時に開場します。いや〜楽しみですね。

  • 楽しみです。
  • 楽しみですね。
  • 楽しみにしています。
  • 楽しみにしていましょう。
  • 楽しみにしたい所存。
  • 楽しみにしたいところ。
  • 楽しみ〜。
  • 楽しみだなぁ。
  • 楽しみすぎる!!
  • 楽しみすぎて吐きそう。
  • 楽しみすぎて眠れません。
  • 楽しみな気持ちで脳みそパンパン。
  • 楽しみすぎて〇〇するところでした。

文脈によっては不自然な表現もありますが、主張がねじ曲がらない程度のパラフレーズをこんな風に検討します。文末2文字が前後の文と被っていなければ体感OKです。

無駄に長い表現はあまり実用性がないので、体言止めや敬語崩しを適度に挟んで「です」「ます」のインターバルを稼ぐのが基本戦術でしょうか。長文ほどボキャブラリーが枯れやすいので覚悟してください。(?)

⑦漢字やカタカナの密を避ける


文章をパッと見た時の視覚的バランスも侮れません。

漢字が多いほどギュウギュウ、カタカナが多いほどスカスカな印象を与えます。どちらにせよ「うわーこの文章読みたくねぇー」と感じさせないような工夫が欲しいところ。

【漢字まみれ】

ライブ当日は新曲を傍らに午前中から物販の行列に参加して物欲を解消した後、会場付近の飲食店に数時間滞在して開場の瞬間を切望していました。

【カタカナまみれ】

ライブ当日はニューアルバムをリピートしつつバチコリグッズをゲットしてから、ガーデンシアターにあるカフェでリラックスタイムをエンジョイしていました。

【推敲後】

ライブ当日は新曲を聴きながら物販列に並んで、グッズを買えた後は会場近くのカフェでまったりしていました。

漢字まみれはギリ読めそうですが、無駄に間延びしたカタカナバージョンは酷いですね。香ばしいビジネス用語を使わずにこの読みづらさ。

さらに拍車をかけてしまう難読漢字やマイナー用語もなるべく使用しない方が賢明です。


文章の密といえば、文中の助詞が被りまくるのもキモいので「てにをは」を適度にローテーションしましょう。

【のののの】

amazarashiの11月の東京のライブの感想。

【推敲後】

amazarashiが11月に東京で開催したライブの感想。

荒削りですが、後者の方がナチュラルに文章が入ってくると思われます。

完璧主義編

⑧太字や下線は最終兵器


ブログなど自由度の高いプラットフォームに限った話ですが、強調したい言葉に付与する太字下線は最低限に留めておきましょう。本当に重要なポイントは案外少ないものです。

全く強調されていない文章もキーポイントが掴みづらいですけどね。とりあえず最近は「一つの見出しに一回ずつ」を意識しています。

【飾りすぎな例】

2015年にリリースされた『自虐家のアリー』は、タイアップ無しにもかかわらずYouTubeで既に800万回再生という驚異的な数字を叩き出しています。
“この現象”が起こったのは『同曲がシングル「季節は次々死んでいく」カップリング曲として収録されていたから』ではないでしょうか。(個人的見解)

【推敲後】

2015年にリリースされた『自虐家のアリー』は、タイアップ無しにもかかわらずYouTubeで既に800万回再生という驚異的な数字を叩き出しています。
この現象が起こったのは、同曲がシングル「季節は次々死んでいく」のカップリング曲として収録されていたからではないでしょうか。

このブログも初期の記事ではこんな感じの惨劇が起こっていました。いざ見比べてみると、おじさんおばさん構文のインパクトと近しいものを感じますね。

⑨客観的事実は簡潔に


この世で一番読みやすいのはシンプルな文章です。それは裏を返せば、表現方法が限られた中で文章力のガチンコ勝負に収束するということ。ひぇー想像するだけで淘汰されそうです。

とは言っても最低限、客観的事実を述べる際はエゴを削ぎ落とすよう心掛けたいと思っています。

【長すぎる例】

僕の大好きな曲の一つである『ハルキオンザロード』は2018年のリリースツアー「地方都市のメメント・モリ」で初めてセトリ入りして以来、悲しいことに5年以上ライブで演奏されていません。

【推敲後】

『ハルキオンザロード』のセトリ入りは2018年のメメモリツアーが最初で最後。好きな曲であるが故に悲しい現実です。

※永遠市ツアーが始まる前に考えた文章です。

「曲名」「セトリ入りしていない事実」「期間」が要点なので、不必要な固有名詞を減らしたり言い回しを調整しています。こだわりのお気持ち表明も2文目にサクッと済ませました。

“メメモリツアー”という俗称がライト層には不親切ですが、2018年のライブだと伝われば十分だろうと割り切りました。カジュアルなブログならではの抜け道ですね。

⑩主観はオリジナリティで勝負


客観パートに対して、主観を好き勝手に語れるってなりゃ個性の見せどころじゃねえか。バコバコに砕けた表現を織り交ぜてやりましょう。

【レベル1】

ライブで〇〇が聴けて最高でした!

【レベル2】

ライブで〇〇が聴けるとは思っておらず、全身に歓喜の稲妻が走りました。

【レベル3】

ライブで〇〇のイントロが流れた瞬間、予想外の選曲にあやうく雄叫びを上げそうになりました。寸前で堪えてポカーンと開いたままの口の中で反響を始める秋田さんの低音ボイス。今夜はうがいするの止めておこうかな。

上記の例では、レベルが上がるほど心身の動きを深く掘り下げています。比例して文章量も増えていくため、効率よく言葉を選ばないとただのクソ長い自分語りになってしまう諸刃の剣ですけどね。

語彙力を失った方がある意味リアルですが、いかんせん文章には身振り手振りや表情が存在しません。ほとんど日本語の組み合わせのみで勝負しています。

読者目線「最高でした!」だけでは感動の程度すら推し量れず、下手したらそこには何も書かれていないのと同義なのです。

SNSや検索結果から読んでもらっているブロガーとしては、ありったけの筆者視点を提供して、あわよくば同じ景色を追体験してもらうのがギブアンドテイクってもんだと思っています。(調子いいこと言う)


言葉選びのセンスは二の次で、単純に物事を深く掘り下げるだけで共感やツッコミの機会は広がっていくでしょう。

「ライブ会場の東京ガーデンシアターに来ました!」という一文にも、交通手段やその混み具合とか、入場列に並んでいるファンの規模とか、楽しみすぎて眠れなかったとか、まだ伏せているバックグラウンドが何かしらあるはずです。

それらを肉付けしていくだけで「りんかい線ユーザーなんだな」「物販は混んでいたんだな」「仕事終わりでギリギリに着いたんだな」など読者がふむふむする余地が生まれます。

何を書くにしても、内容が薄っぺらい部分のほとんどは自分が書ける情報を書き忘れている状態だと思っています。とか言って僕みたいな完璧主義になるのも止めておきましょう。

あとがき


自分にも言い聞かせていた都合上、上から目線で突っ走らせていただきました。

文章は読みやすく簡潔に、語彙はカッコつけすぎず多種多様に、オリジナリティは程々に。

それが「ぼくがかんがえたさいきょうのブログ」です。この先は感覚的な領域すぎて僕にも説明がつきません。

6周年もちょうどいいネタが思い付かなければ、似たようなテーマで更新していると思います。よろしくお願いします。