雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

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amazarashi大好き系ブログ

【東京から会いに来たよ】ロストボーイズツアー愛知公演の感想

ネタバレ注意。過去2公演のセトリにも触れています。


こんばんは、ダーレクです。


この5ヶ月で“人生何があるか分からない”ということを痛感したので、反省を活かして延期一発目の愛知公演に電撃参戦してきました。人生初ライブから5年弱にしてようやく迎えたダーレクの遠征デビュー。右と左しか分からない土地で得られるものは多かったです。


余談からのんびり語るのでまずは目次をどうぞ。


一方その頃イギリスでは…


ダーレクという敵キャラが登場するでお馴染み「ドクター・フー」シリーズ13の最終回が明け方に放映されており(観れるとは言ってない)、僕の一日はこのエピソードのネタバレを刮目することから始まりました。とりあえず制作陣の本気が伝わってきたので良し。

同ドラマは来年に60周年スペシャルを控えており、僕の小学生時代に主演を務めていたデイビッド・テナントの復活も確定しているので、同世代のファンが世界中でぶち上がっていることでしょう。(日本では更に先の話ですが…)

ちなみに僕の母親は昔から彼のことを郷ひろみと呼んでいます。わからんでもないです。

youtu.be

せっかく愛知に来たので…


僕にとって愛知県といえば“東海オンエアの拠点”であることが真っ先に思い浮かびます。新幹線代の元を取るためにも、当日は死なない程度に早起きして、まずは聖地である岡崎市(東岡崎駅周辺)を歩き回っていました。

町の印象としては、ちょうど特急が止まる地方都市って感じです。祖父の住んでいる山梨市とイメージが重なりました。

月曜定休や行列などで叶わぬ体験もありましたが、弾丸爆速一人旅にしては色々見られて程よい思い出になったと思います。

しかしアバチキで射り口さんがマジで働いてらっしゃったのは衝撃的だったなぁ。(当たり前)

かの有名な桜茶屋の五平餅


開演前のソワソワタイム(※ここから本題)


方向音痴を発揮しながら15時半頃に愛知芸術劇場らしき場所に辿り着くと、そこには既に黒い行列がズラリ。毎度わかりやすくて助かります。

僕も暇つぶしに物販の列に並び、そういやちょっとした枕が欲しかったのでブランケットクッションを購入。その間に颯爽とD賞を当てました。


そして人生初のフォロワーさんとの交流も交えつつ(改めてありがとうございました!)、いつも通り開演40分前くらいに会場入り。


さーて5階3列43番は……っと。


なんじゃこの角度〜〜〜

屋上から校長先生の話聞くレベル


思えば武道館もあれくらいの角度で見下ろしていた気がしますが、キャパも6倍近く違うんだし、もうちょい下階に詰め込んでくれてもいいのに…と思ったり思わなかったり。

この場に居合わせられた時点でそもそも幸せ者なので、席替えろ〜金返せ〜という気持ちは微塵もありませんが、あくまで客観的な備忘録ということで。視覚的にはハズレ席です!


今回は18時36分と38分にギターのチューニング音が鳴り響きました。これを聴くのもライブの醍醐味の一つなので、開演30分前には着席しておくのがベストってのは間違いないです。

撮影機材は見当たらなかったしアナウンスのお姉さんもそういう話はしなかったので、やはり今ツアーの映像化はファイナルの東京なんでしょうか。「今年は流石に追加公演無いだろ」って去年も思いましたがどうなることやら。


隣から聞こえてくる「あ↓ま↑ざ↑ら↓し↓あ↓ま↑ざ↑ら↑し↑?」論争に内心ニヤニヤしながら己の緊張と闘っていると、開演15分前になった辺りから紗幕が無言でウォーミングアップを始めました。

秋田さんの過去のネガティブな思い出が一言ずつ、「〇〇できず」「〇〇と言われ」等ひと続きの文となるように延々と、左から右に縦書きで流れていきます。


『リタ』で電車賃を借りていたのが実話由来だったことや、戸山団地の「自分を疑いそうなら〜」のバックグラウンドなどを知れたり、

その他にも「窒息しちゃうよ」のパーフェクトライフとか「せめて望む方へ」のマスクチルドレンとかワードプロセッサーとか夏を待っていましたとか、とにかくこれまでの歌詞を彷彿とさせる内容がいくつもありました。

メジャーデビュー以前の悶々とした気持ちが、この12年間のあらゆる楽曲の根底に流れていると思うと感慨深いですね。当時こそ堪ったもんじゃなかったのだと思いますが、吹き返してくれてありがとう秋田さん。


段々と現在のことを言っているような内容になり、気付いたら2周目がスタートしていました。1周するのに約5分だったので、どうやら全部で3回は同じ映像を観ることになりそう。

それは流石に暇だなぁと思い、以降はつじつまMVの秋田さんを脳内召喚して代わりに読んでもらっていました。

ところがどすこい、いざ開演したら本当に秋田さんによる同文の朗読が流れ始めたので、思わず脳内ツッコミが入ります。だったら最初から言ってくれよ!


セトリ

1. 感情道路七号線
2. 火種
3. 境界線
4. ロストボーイ
5. 間抜けなニムロド
6. 空洞空洞
7. 僕が死のうと思ったのは
8. あんたへ
9. 夏を待っていました
10. 戸山団地のレインボー
11. 数え歌
12. アオモリオルタナティブ
13. 爆弾の作り方
14. 空に歌えば
15. 1.0
16. スターライト
17. 空白の車窓から


「延期前の2公演と全く同じセトリ〜」と思いつつも百聞は一見に如かず。実際に体験しなきゃ味わえない衝撃がそこにはありました。生まれて初めて「なんて完璧なセトリなんだ」とさえ感じました。

まずはアルバムと同じ流れでリスナーをライブの世界に引き込み、徐々に秋田さんの内面を歌ったような曲が中心になっていき、これからを歌う2曲でスカッと締めくくる。かっこいいっすね〜。

『数え歌』などのレア曲を何も知らずに食らってみたかったのは勿論ですが、もうそんなことはどうでもよくなってきます。


ライブ後あるあるの「あの曲も聴きたかった」も今回ばかりは未だに湧いてきていないくらい、上記の17曲には打ちのめされてしまいました。流石このアルバムにしてこのライブありって感じです。

それこそ前作「ボイコット」はアルバム収録曲それぞれのクオリティは高かったものの、楽曲ごとの世界観がバラバラで“新曲の詰め合わせ”という印象が強く刻まれていました。

ツアーを振り返ってみても(『境界線』の衝撃を除けば)同じような印象に落ち着いている気がして、「曲は良いのが揃ってる」のゴリ押し感が良くも悪くもボイコットだなぁと。


『かつて焼け落ちた町』『アダプテッド』の2曲が入らなかった理由も今ならなんとなく理解できます。この衝撃の一部になれなかったのは不遇だなあって思いますけどね。

強いて言えば『カシオピア係留所』のねじ込みは予想していたんですけど、コンセプチュアルな並びだけに崩すのが難しかったんでしょうか。5ヶ月延期して尚変わらないとなれば、最後までこのセトリで突っ走りそうですよね。(全然それでいいけど!)

カシオピア係留所

カシオピア係留所

  • amazarashi
  • ロック
  • ¥255

各楽曲の感想

『感情道路七号線』

言うて去年何度も拝んだからか「あ、秋田さんだ!!」感はボイコット初日の方が強かった気がします。視覚的にはっきり見えたのは「環状線に鯨」に入ってからでした。

それと同時に、どうやら今日は音程のコントロールが上手く行かない日なんだとも悟りました。僕もカラオケでこういう日あります(聞いてない)。高音は初めからぼちぼち出ていた印象です。

とか色々考えてたらすぐに歌い終わっちゃって寂しかったな〜。ワープロや拒否オロジーよりも更に1分短い曲なので、もっと味わい方をイメトレしておくべきでした。

アウトロに入ってもなかなか「青森から来ました!amazarashiです!」をやらなかったので一瞬忘れちゃってるのかと思いましたが、一呼吸置いていつも通り始まりました。何気にアウトロは『拒否オロジー』よりも10秒近く長いので調整してたんでしょうかね。

普段はライブでも円盤でも「東京」ばっか聞いてるので「愛知」というワードが秋田さんの口から発せられているのが個人的にものすごく新鮮でした。


『火種』

紗幕の主張が『抒情死』に負けず劣らずダイナミックでしたね。秋田さんが光の向こうに埋もれていました。毎朝あれを観ればバキバキに起きられそうです。

1曲目に引き続きスネアドラムが爆裂していてボーカルはザラザラした部分だけ聴き取れて、殆どリズムに物を言わせてる感じがすごく序盤っぽかったです。武道館のリビングデッドを思い出してるのかなぁこれ。

裏声は半分くらい脳内補完してたし、音程もまだまだ合わせづらそうだったので「がんばれー!」と念を送りながら観守っておりました。

結果的にセトリ中盤以降でバリバリ感覚を取り戻していましたが、おかげで「今の状態で火種聴きたいなぁ…」という邪念がずっと脳裏で巣食うことに。またの機会をお待ちしております。


『境界線』

調子も上がりきっておらず変なミスをする訳でもなく、残念ながら一番印象の薄い曲でした。無理やり音程を合わせてた感だけ覚えてます。

去年のインパクトが最高だったので今年もまた聴きたいと思っていましたが、こんなんでは僕の境界線欲は満たされませんでした。(失礼)

かと言って聴きたくない訳ではないので東京でも是非お願いします🙇‍♂️

紗幕は移植っぽいのに去年よりサボってんなぁと思ったら、もしかしたら席の関係で見えてなかっただけ…?(己に問う)


ロストボーイズ』

おもむろに上がっていく前面の白い幕を眺めていると、スポットライトに照らされた豊川さんから演奏が始まります。

こうして聴いてみると、一旦テンポを下げて一息つく感じがちょうど『帰ってこいよ』のような4曲目ポジションですね。

1番は相変わらず音程コントロールが心配になる雰囲気でしたが、とりあえず高音連発しとけばいいサビに入ると、そこではもはや水を得た秋田さんでした。なんならこのゾーンが引き金となって調子を取り戻していった気がします。すげー喉だな。

紗幕も何やら全速力で走ってるっぽかったですが、いかんせん奥の方はよく見えませんでした。幕上がってる時の曲でもろに影響受けてたのかな。東京かBlu-rayで改めてチェックさせてもらいます。


『間抜けなニムロド』

引き続き豊川さんのピアノから始まる曲。先程のロスボとこの曲を経て、ついにチューニングが完了したみたいです。

アルバムの感想から変わらず歌詞は難解で理解しきれていませんが、それはそれとしてライブで聴くとグッとくる一曲でした。セトリ落ち予想してごめんな。

2面ある紗幕を上手く生かした宇宙チックな映像も綺麗でしたね。ちょいちょい見えなかったけど。

この後方の紗幕があんまり見えなかったって具体例を何かしら持ち帰りたくて、唯一覚えていられたのが右側にでっかく映ってたこれです。

「    
  バード」


『空洞空洞』

“意味がない”でお馴染みの空洞空洞ですが、裏を返せば秋田さんの心奥を歌ったような歌でもあって、一周回ってセトリにも馴染んでいるような気がしてきます。

まあそれにしても『死んでるみたいに眠ってる』や『アダプテッド』を優先してくれよって思いますけどね。やっぱり秋田さんはこの曲が大好きなんでしょうね。

そして僕も僕でこの曲の“紗幕”を愛してやまない人間なので、何気に生で初めて観られたのは喜ばしいことでした。無意識に空洞の先を目で追ってしまって折角ノリノリな秋田さんをじっくり観察できないのは問題ですけどね。

ところで、Cメロ入る時くらいに秋田さんがエグいくらい仰け反ってたのってこの曲でしたでしょうか。印象だけ覚えていてどの曲だったか忘れてしまうパターンが毎回いくつかあって困っちゃいます。


『僕が死のうと思ったのは』

なんだろうなぁ…完璧だったんですよね。ひらすらに完成度が高くて「ああ…良かった…」としか表しようがありませんでした。

秋田さんの癖なのか調子悪い時に起こるのか、“サビの歌い出しを上に大外しする”というあるあるも珍しく発動してませんでした。

それ故に言及したいポイントがいよいよ無さげな曲ですが、脳裏にはしっかりとあの景色が焼き付いていますよ。理論武装解除でのラブソングのような灯火のみのシンプルな演出が、観客を僕死の世界へ誘っていました。

ああそうだ、「虚無病」だけイントロのピアノが豊川さんの生演奏でしたが、折角のライブなんだから絶対毎回あれの方が良くないですか。紗幕との同期も考えなくていいんだし、のびのびとピアノソロ弾いてるところを見たいんですけど。


『あんたへ』

直前に覚醒していたからか、序盤から素晴らしい声量と音程コントロールでこれまた気持ちいい一曲を聴くことができました。

「そこで笑っている父や母やt恋人が」

唯一映像化されているTKさんとの対バン(アルバム発売前)の時点では、紗幕に使われる映像はオリジナルのものだったようですが、今回はMVがそのまま起用されました。(ツアーはどうだったんだろう?)

紗幕に映る2013年の秋田さんに2022年の秋田さんがアテレコをするという構図が普通にアツくて、MVの歌い方よりも迫力がありすぎて逆口パク(?)が起きちゃう現象もamazarashiならではで面白かったです。


『夏を待っていました』

世界分岐の円盤を観てから、個人的にずっと生で聴いてみたかった曲でした。弾き語りは理論武装解除で初っ端から聴けたんですけどそっちは別腹で。

ツアー中に『空っぽの空に潰される』と入れ替わるのが昔のあるあるだったので、それだけは勘弁してくれぇと密かにめちゃくちゃ祈ってました。

「夏をっおーおお」ってしゃくりを入れる秋田さんの癖がこちらでは健在で、いつもの弾き語り音源にバンドの伴奏をマッシュアップしているような感覚でしたね。

それにしても紗幕が根強いですね。終盤で演奏した爆弾の作り方やスターライトは映像が一新されていたのに、この曲だけは頑なにMVから変わる気配がありません。


『戸山団地のレインボー』

アルバム内でも下手したら『1.0』の次くらいに好きな楽曲だったので、イントロや歌い出しの段階でニヤニヤが止まらず、演奏後にマスクのポジションを直す手間が増えました。

というか新曲の紗幕ランキングでも2番目に好きかもしれません。見取り図のような平面図のようなスケルトン団地(?)の映像が、軽やかなサウンドと絶妙にマッチしています。

なお、1番のサビでは思いっきり「不平、不満も不可欠な色彩」と歌っていました。どれがどれだか分かんなくなるのめっちゃ共感できます。

舞台の5人がレインボー色に照らされていたのは1番が終わったところの間奏でしたっけね。ああいう細かい粋な演出が見られると嬉しくなりますね。

2番の間奏の勢いも良かったのですが、CメロのhiAはどちらも上がりきっておらず不完全燃焼気味でした。でも(僕が)幸せならOKです👍


『数え歌』

元々イントロがノイズから入る曲ですが、ここぞとばかりに井手上さんのギターがとんでもない狂音を轟かせます。アウトロに至ってはお腹痛くなったのかってくらい極限までうずくまって、それはそれは聴くに堪えないような酷い音(褒め言葉)で弾き散らかしておりました。

井手上さんは昨年『抒情死』のイントロアウトロでも活躍していましたが、今年のソロはあれとさえ比べ物にならないくらい圧巻のパフォーマンスでした。『数え歌』の演奏でアガる日が来るなんて誰が予想したでしょうか。まじで。

こんなに素晴らしいライブアレンジが出来たなら5年も封印せずにもっと早くやってくれれば良かったのに。

念願だった豊川さんのユニゾンも「身を隠すとばり 見つからぬように」で早速聴けて歓喜。逆に言えばこの曲以外の豊川さんはピアノでしか存在感がなかった気がするんですけどこれも席のせい?

一方で、秋田さんの歌唱は良くも悪くも口から音源2022って感じで、これまたツッコミどころが殆どありませんでした。理論武装解除の『隅田川』が上手すぎて若干眠くなったのを思い出します。

あとやっぱり印象的だったのは「とうの昔に消し去ったつもり」の直前に現れたサブリミナル「十」ですね。紗幕制作者の愛を感じました。


『アオモリオルタナティブ

背面にMVが映し出されているだけの簡単な演出で、例のごとくよく見えないけど予習済みだったおかげで、割り切って丸見えの秋田さんを楽しむことができました。

疾走感ゲーじゃないにも関わらずそれはそれはノリッノリな姿がそこにはあって、初感で過小評価してたのが嘘みたいに親指を立てたくなる一曲になりました。

時系列的にあのリリックビデオは紗幕映像の逆輸入だったんですね。2公演に参加してた人だけ「あっ」と思えたMVと、初参戦の僕らが「あっ」と思えた紗幕。こんな対比もハプニングがあったツアーならではですね。


『爆弾の作り方』

今思えばこの曲が去年の『世界の解像度』枠でした。ここからフィナーレに向けて圧倒されまくることになる、ライブの一番美味しいところです。

火種チックな前口上から始まるのがいいですね。大昔のアルバムからamazarashiが地続きでやってきているのを実感できます。(って少し前にもどこかで書いたような?)

この曲に関しては良すぎて違和感を覚えた点があって、なんというかメロディに縛られてる感がありました。本当はもっとムキムキの高音で爆ぜたいんだろうなあってくらい、隠しきれない上擦りが頻発していた気がします。

初期の大人しい歌い方に則した曲調をしているので、2022年の最高潮をぶつけてしまうとこうなってしまうのも頷けます。

それこそ当時は「メラメラメラ…」くらいの心境でこの曲を書いたのだと思いますが、この日の迫力は完全に「バアァァァァァン!!!」だったので、「誰かこの人に溢れんばかりの高音メロディを歌わせてあげて!」と終始祈らざるを得ない状況でした。


『空に歌えば』

そしたら間髪入れずに理想的な曲をぶっ込んでくるもんでびっくりしましたよ。歌い足りない気持ちは秋田さんも同じだったのか、自ら疾走感溢れる高音曲をチョイス。

なんやかんや17〜19年のツアーは全て参戦していなかったので、僕にとっては初めての生バンド編成空に歌えばとなりました。

理論武装解除では青い光を目玉に食らってムスカしてましたが、今回は高所すぎたのが幸いして直撃を避けることができました。4階にいた方々は大丈夫だったんでしょうか。

よっぽど暴れ狂いたかったのか、マイクに留まり切れずに「足掻kッ!」しか聴こえない場面が2回はありました。こういうのライブっぽくていいよね。

なんなら鼓膜が帰りたがる場面もありましたが黙って最後まで聴いてもらいました。去年の独白くらいうるさかったですねぇ。


『1.0』

これが噂に聞く『1.0』の紗幕っ、、、、!!!

四拍子のピアノと共に何か始まったと思えば、右下には「0.6」という文字が。そして『光、再考』や『隅田川』など初期の曲から順番に名フレーズの数々が流れていきます。(時系列的にカシピのMVはこっちから来てるんですね)

なんせ紗幕に夢中だったので体感時間は10秒ですが、実際に見返してみればビビるほど長いイントロだったと思います。

ここまでの個人的紗幕ランキングは『空洞空洞』と『戸山団地のレインボー』がトップ争いをしていたのですが、この曲の参戦で完全に持ってかれてしまいました。あんなん反則ですよね。感動ではあまり泣かないタイプの僕ですが、この曲だけはちょっとだけ涙が滲んでしまいました。

僕がファンになった当時は「夕日信仰ヒガシズム」が最新から2つ目のアルバムだったので、同アルバムの歌詞が2番のうちに登場したのを見て「時の流れ早ぇ〜」と思わざるを得ませんでした。あの頃からフルアルバムの数は2倍に膨れ上がっています。

とまあ鬼褒めしてから言うのもなんですが、ほぼ口から音源だった上にほとんど演者が見えなかったのもあり、「amazarashiの軌跡ムービーに生演奏のBGMも聴けるよ!」って勢いで完璧に主客転倒していたのは、よくよく考えればツッコミどころかもしれません。

つまりこういう曲は死ぬほど映像映えするので、YouTubeにフルで載っけるなら是非ともこの曲でお願いします。


〜MC〜

「延期によって来れなくなった人には秋田が謝ってたって伝えといてください」
「ここ(残り2曲)まで来ればもう大丈夫っすね、ツアー完走させます」

例によってうろ覚えですが、拍手どころや笑いどころは大体上記2点でした。拍手がなかなか鳴り止まなかったのを思い出して今更泣きそうになってます。温かかったよねあれ。


『スターライト』

MCであんなこと言われたら「どうぞあと2曲もエンジョイしていってください」って気持ちで観届けてしまいますね。

一方でさっきまでの地声お喋りから再びスイッチ入れるのに手間取ったのか、1番Aメロは何を発しているのかもあまり分からない状態でした。

また、やはり初期の曲あるあるなのか『爆弾の作り方』と同じくメロディが落ち着きすぎていて、またもや秋田さんの熱にメロディが追いついていないような印象を受けました。

それでもめっちゃ気合いが入っているのだけは伝わってきて、エンジンが掛かってきてからの「いぇーっへ!!」が過去一うるさくて、思わず「うるせぇ」と口パクで呟いちゃうほどでした。

「いつか#%$&…上手くいくなら」などミスが最も目立った曲でもありますが、言葉では伝えきれないような秋田さんの熱が確かに感じられて、すごくホッコリできる一曲でした。


『空白の車窓から』

今年も〆はこんな風景なんですねぇ。前口上では僕が新幹線で帰るのを見透かされているような気持ちになって、東京はゆりかもめだからどう感じるかなとか思いながら眺めていたり。

最後の曲はやっぱり「うわー終わっちゃうー」という寂しさでいっぱいになるものですが、心なしか去年よりは冷静に満喫できた気がします。多分ここまでで充分に満足してたんですよね。

歌唱の方も変わらず熱でカバーしていた印象があります。というかそもそも、疾走感に反してボーカルが割とゆったりしているので、実際に歌ってみると意外に難しいんですよねこの曲。

最後のジャカジャカジャカジャーンには僕の方もめいいっぱいの感謝の気持ちと拍手で応戦しました。東京にも会いに来てね。

会えてよかった

いざ感想を書いてみると賞賛と文句が半々くらいに見えなくもないですが、感覚として思い出すのは大満足の3文字に尽きます。後ろの紗幕が見えなかったストレスはどこへやら。

体調不良で延期したことをあまりに感じさせないパフォーマンスだったので、実際終わってみると「秋田さん無理してなかったかな…」みたいな思考には全くなりませんでした。(良い事だよね!?)


何よりツアーの感想として異質だったのは、初めて「次も同じセトリで聴かせてくれ!」と思ってしまったことです。昨年のボイコットツアーは贅沢に4回も参戦した身ですが、あの時は毎回「セトリ出来るだけいっぱい変わっててくれ!」と祈ったものです。色んな曲を聴いてみたいって心理は当たり前ですよね。

その願いを捨てるくらいこのセトリに満足させられちゃっている辺り、今年は完全にamazarashiの勝利です。(?)


ただ、初めての遠征を経験したことで「僕が居なくたって回ってくライブ」が過去に何度もあったことを実感してしまったので、次なる目標は全通!とか思い始めちゃうのが人間の罪深いところですね。

流石にまだまだ実行しようとは思えませんが、ツアー初日が新幹線圏内だったらもう躊躇しないんだろうなあ。


明日の大阪公演、行かれる方は死ぬ気で楽しんできて下さい。僕の分までよろしくお願いします。