雨曝しな気持ちは言葉にするべきだ

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amazarashi大好き系ブログ

【照らす夜明け】amazarashiから見る“非和声音”の魅力

こんばんは、ダーレクです。


タイトルにもある“非和声音”という馴染みのない言葉。

楽器も弾けず音楽知識0の僕としてはWikipediaらへんを読んでも訳が分かりませんが、どうやら僕が今回テーマにしたかった「曲中にワザと半音ズラしててなんか気持ちいいやつ」の呼称がこれらしいのです。

まあ例によってamazarashiのそれを列挙していくので、「なんのこっちゃ」って方にもなんとなく意図は伝わるんじゃないかと思います。まとめてみたら意外と多いんだこれが。


隅田川

火影に群がる虫として 僕はあなたに焦がれて
幼い強がりかなぐり捨てて 素直になれたらそれで良かったんだ


2番サビとラスサビを繋ぐ一口サイズのCメロですが、非和声音を混ぜることによってリスナーの高揚感を高めていたんですね。

隅田川

隅田川

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『この街で生きている』

日々のとがった部分も 飲み込んだ街で

先の見えない闇も 切り裂いた君に


Bメロに現れた一縷の不安が、すぐにかき消されて決意を感じさせるようなサビに向かっていく印象を受けました。

「この街で生きている」というテーマとすごくマッチした非和声音だと思います。

この街で生きている

この街で生きている

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『夜の歌』

夜の中で 息を潜めて 僕らは朝を 待っいやしない
些細な傷と 君は戦う 明日はきっと 笑るように

夜の中で 息を潜めて 僕らは朝を 待っいやしない
この失望に 僕は抗う 明日はきっと 歩るように

不安の雨の 中で今夜は雨宿り えーえー してさ

この寂寥に 僕らは生きる ただ一瞬の かがきのために


サビとそれ以外の音域がほとんど変わらないという、amazarashiの中では珍しいタイプの曲です。サビのアクセントとしてよりは、曲調が明るくない過ぎないように『夜の歌』の演出として使われているように感じました。

ラスサビの1回目「それでも朝は やって来るから」は秋田さんの気まぐれなのか、少しだけ違う旋律をしています。

夜の歌

夜の歌

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『アポロジー

ほんとの事は分からない ずっと考えてるけど分からない
優しい人にはなれない 打算と狡さの怠け者

酔っ払って抱き合う男女 混濁した頭で見るなら
この世はきっとしい ゴミ溜めだって美しい

嘘は泥棒の始まりです 自分に正直に生きなさい
幼い頃の約束は大人になった今も有ですか

世界に嘲笑われた分だけ 世界を嘲笑ってたら
なんだかとっても虚しくて 尚更惨めになりした


最近に比べて、初期の曲には非和声音があまり使われていません。そもそも地味だったAメロが面白くなってきたのも最近なので、そういったテクニックがあまり使われてこなかったのも頷けます。

アポロジー

アポロジー

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『スターライト』

掴めはしなくても その明かりで 僕らは 前に進むよ

見つけて欲しいんだよ このを 今すぐ空に投げるよ


と言っているそばから、もっと古い曲にも使われていたようです。しかも2音連続で駆け上がって外すという結構テクいやつ。

スターライト

スターライト

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『穴を掘っている』

おーおーおーおーおー
おーおーおーおーおーおー
おーおーおーおーおー
おーおーおーおーおー


1番2番サビ後のおーおー、その4回目に半音下がった音が混ざっています。

自ずと不協和音が生まれるので、不気味な曲にはピッタリの曲調ですね。

穴を掘っている

穴を掘っている

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『ひろ』

に進むべき道なんてない僕らにはさ お似合いの自分自身を生きなきゃな

でもお前の居ない世界でも なんとかなるもんだ
それが悲しい お前はまだ19歳のまま

に進むべき道なんてない僕らにはさ お似合いの言い訳を選んでただけ

でもお前の居ない世界じゃ 喜びもこんなもんか
それが悲しい お前はまだ19歳のまま

も歩かない道を選んだ僕らだから 人の言う事に耳を貸す暇はないよな

でもお前の居ない世界じゃ 迷ってばかりだ
でも それもガキらしくて 悪かないのかもな
僕は歌うよ 変わらずに19歳のまま


amazarashiの中でも珍しいくらいメロディアスな曲だと思いますが、非和声音がそれを印象づけていたからこそなのかもしれません。

ひろ

ひろ

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『名前』

債務者 クズにろくでなし 無職に 自殺願者

ゴロツキ 被害者 害者 負け犬 傍観者 容疑者


記事の投稿から暫くしてこっそり追記した曲がちらほらあるんですけど、この曲は現状その中でも一番最後に気付きました。

「高卒」の上げポイントにも少し混ざっているかも?


2019年1月22日の秋田日記で『名前』のレコーディングについて明かされています。

他の曲よりも不規則な非和声音だと感じるのは、単に偶発的な調子の悪さが“味”として好転していたからなのかもしれません。

ってことはライブではあまり聴けないのでしょうか。どっちにしろ滅多にセトリ入りはしないけど。

名前

名前

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『虚無病』

諸行無常未来都市 廻の環状線 抜け出せない因果と
去勢に至る 未来無き未 選択肢なき幸福 
感染 反戦 我に返るも 手遅れ 潜れ 潜れ 
オーバーテクノロジーと心中し 生け贄 犠牲 人間性

夕焼け溺死、滅亡前夜の 緑地公園クレーター跡地で
隣人ですら疑い合うか 争いも致し方ない
ミクロ マクロ 本能のフラクタル ブラフマ 気まずさと迎合
因果交流電燈の曼荼 収束するべく いがみ合う


あまりにも大胆な犯行だったので、投稿から2年間気付かなかった非和声音曲です。

確かにAメロがあんなに不気味だったのに何もギミックが無い訳なかったんですね、、

虚無病

虚無病

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『たられば』

あなたの眠った顔見ていたら こな僕も


先に言ってしまうと「こんな僕」のソ→ソ#→ミ→レ→ドという動き、『月曜日』の「潮風に錆びた」とほぼ一致しています。(後者はミが多いですが)

ソ#→ミに着地するのだけで言うと『ロングホープ・フィリア(菅田将暉ver.)』とも同じです。ワンパターンですね。

たられば

たられば

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『ハルキオンザロード』

それを露骨に照夜明け

それを露骨に照夜明け

今でも露骨に照ら夜明け


いつも歌詞はAPOLOGIESで確認していますが、1番2番は「照す夜明け」、ラスサビだけ「照らす夜明け」と表記されていることに初めて気が付きました。

言われてみれば“ら”ってなんか明るいイメージありますよね。耳では捉えられない部分なのに、狙って使い分けてたら日本語極めすぎてて逆に恐いです。

ハルキオンザロード

ハルキオンザロード

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『悲しみ一つも残さないで』

「命など惜しくない」と言う
君を惜しむ人がここにいる


タイプとしては後述の『そういう人になりたいぜ』と近いです。わざと半音下げた音で繋ぐのがオシャレですね。

悲しみ一つも残さないで

悲しみ一つも残さないで

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『バケモノ』

例えば僕は今消えたいのに 嘘をついてる 嘘をついてる
家族の手前、学校には時間通り出掛けるだよ
そして今日も楽しかったんだと 嘘をついてる 嘘をついてる
こいつを食らえ なあ化け物、ずいぶんうまそうに食うもんだな

ほんとは僕、死に損なっのに 嘘をついてる 嘘をついてる
家族の手前 「運が良かったんだ」と 悪びれて笑たよ
そして今日も息をするみいに 嘘をついてる 嘘をついてる
こいつを食らえ なあ化け物、ずいぶんでかく育ったもんだな

でもね僕はまだ嘘を隠てる 自分さえ騙す僕の嘘を

弱い僕らに嘘は必か 今日も誰もが 嘘をついてる
そいつを食らえ なあ僕らは、表裏一体の実像と影


地声最高音のポイント(mid2G#)が半音下がった(mid2G)ことで生まれています。Bメロの「体躯」も「たぁいく」の間にmid1Gを経由しているのを感じます。ライブだと秋田さんも間違えてたりするし、もはやどっちでもいいのかも。

バケモノ

バケモノ

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『ぼくら対せかい』


最後の「あぁ↑ーあ↓ー」の高い方です。メメモリのラスボスとして初めて聴いた時に違和感を残して去っていったのが印象的でした。理論武装解除のオマケで付いてきた上海ライブでは謎にもう半音高くて更に印象的でした。

ぼくら対せかい

ぼくら対せかい

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『月曜日』

月曜日、蹴飛ばしたら ゴミ箱にも嫌われて 転がって潮に錆びた

月曜日、蹴飛ばしたら 川の水面で水切り 満月を真っつ切り裂いた

月曜日、蹴飛ばしたら 大気圏で焼け落ちて 僕の胸に空たクレーター


『たられば』『ロングホープ・フィリア』と同じく、アクセントとして外すと決め込んでいるやつなので安定性があります。

月曜日

月曜日

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『リビングデッド』

ひるがえって誰しもが無罪ではいられぬ世にはびこって
断罪をあったって 白けてくるぜ

で しくじりで 石を投げるのはやめときなって どうせいつか間違う
もうすでに間違えてるんだし


レ(mid1D)とファ(mid1F)の2パターンありました。確かに初聴のAメロはめちゃめちゃキモかった印象ですが、いざ聴き分けてみるとこんなもんなんですね。

ボイコットの音域調べたやつも結構ミスってたみたいです。まああれは低音〜高音の大体のバランスを知るためにやっただけなので別にいいかなと。(自分に甘い)

ちなみに「分かり合うのぉは」もmid1Dを経由してそうです。

リビングデッド

リビングデッド

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『ロングホープ・フィリア』

遍く旅路に光あれ 強さや弱さでは語れないぜ
立ち向かうその歩ずつが 君の勇敢さの勝利だった
叫ぶ為に息を吸うように 高く飛ぶ為に助走があって
笑う為にらは泣いた それを敗北とは言わない
ロングホープ・フィリア

遍く挫折に光あれ 成功、失敗に意味はないぜ
最終話で笑った奴へ トロフィーとしてのハッピーエンド
願わなきゃ傷つかなかった 望まなきゃ失望もしなかった
それでも手を伸ばすからこその その傷跡を称え給え
ロングホープ・フィリア

遍く命に光あれ 生きる為に理由はいらないぜ
うなだれても踏留まった そこをスタートラインと呼ぶんだ
今日の君が笑ったことで 敗北も無駄にはならなかった
故に咲くどんの花 友よ、末永い希望を
ロングホープ・フィリア


裏声且つ全体の最高音なので分かり易いですね。秋田さんの弾き語りではキーが1つ上がっていましたが、菅田将暉ver.では『たられば』『月曜日』の該当部分と全く同じ音です。

ロングホープ・フィリア

ロングホープ・フィリア

  • 菅田 将暉
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『帰ってこいよ』

どうせ出てくつもりなんだろ この町ではみんなそう
は揺るがないか 迷いなどはないか


『リビングデッド』に次いでAメロがなんか変だなぁと感じていた曲です。むしろ2番3番からそれらしきものが見つからなかったことに驚いています。

帰ってこいよ

帰ってこいよ

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『マスクチルドレン』

僕の今日照らさないで

僕の今日無視しないで

この始まり照らしてくれ


非和声音界では最もオーソドックスな外し方なので(?)、聴いていて気持ち悪さは感じないと思います。

マスクチルドレン

マスクチルドレン

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『そういう人になりたいぜ』

そんで「何でもねぇよ」って笑う そういう人になりいぜ


何故か1回きりのレアな外しです。最後から3番目のそういう人になりたいぜも「なりたぁいぜ」ってちょっと経由してる気がします。

と思ったら弾き語り映像では「そういう君が好きから」を2回連続で外していたり、秋田さんの気まぐれに左右されている曲です。

そういう人になりたいぜ

そういう人になりたいぜ

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『令和二年』

君の鼻歌 今日ばかりは こののBGMみたい
頼りなさげなマスク越し

歩道でキャッチボール 子供らの笑顔と不
こんな時でもお腹だってすくもんな


『ハルキオンザロード』の「照す夜明け」とちょっと似ているパターンです。


「地方都市のメメント・モリ」以降、こういった非和声音を積極的に取り入れたり豊川さんをコーラスに起用したりと新風を吹かせる流れが来ています。サビで転調したりラスサビで移調したりっていう王道パターンが聴ける日も近いのでしょうか。

いやぁでも秋田さん、素材の味そのままで感動させる自信ありそうだから後者に関しては一生やらなそうかな…?

令和二年

令和二年

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『東京』

明日が音も立てずに 東の海から巡り巡って また消えて
見るんだ ただそれだけだ

空には星もないのに それすら気付かず笑う 笑って
また泣いて 夢見たんだ ただそれだけだ


秋田さんが豊川さんと出会う前のバンド、CHAMELEON LIFEの時代から非和声音は取り入れられていたようです。

しかしよく考えると、バンドの雰囲気や曲調が今よりポピュラーなこの頃の方が、非和声音の使用は自然なことなのかもしれません。

令和二年、雨天決行 - EP

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『鴉と白鳥』

愛されたいと願うことを 恥じてしまうには十分だっ
この長い孤独は

普通じゃないのは人と違うから
人と違う二人が揃え 僕らだけの普通


キャッチーさの暴力みたいなメロディを持つこの曲にも何食わぬ顔で非和声音です。

Bメロにアクセントとして入っているのは『この街で生きている』『スターライト』などに近いですね。

鴉と白鳥

鴉と白鳥

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『アオモリオルタナティブ

放課後チャリでにけつライブハウス たくやのムスングはず色


『アポロジー』や『帰ってこいよ』のような、レコーディングの際に意図したのかしてないのか分かりづらいような、上がりきっていない系の非和声音です。

そういう視点でもライブでこの曲が歌われるのが待ち遠しいですね。

アオモリオルタナティブ

アオモリオルタナティブ

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『カシオピア係留所』

カシオピア係所の灯りのし

身を焦がした この好奇心が身を滅ぼすと
知っとしても

そのいみは共通語だ

願うことも吹き消したとき 訪れた闇
ん当は


ラ#、レ#、高いソ#の3種類、過去一の頻度とバラエティで非和声音が取り入れられています。

全音階と呼ばれるらしい白鍵盤だけの調を基に作られた楽曲だからか、後述の『若気の至り』よりも普通の音と非和声音のメリハリがついているように感じます。

2022年は最高傑作レベルのアルバムをリリースしたばかりなのに、向上心を忘れずに新しい試みを続けるamazarashiには頭が上がりません。

カシオピア係留所

カシオピア係留所

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『海洋生命』

惑星の壊死、海の生い立ち 折れ線グラフと蟻の自害
神経拒食ニルアドミラリ 良心の銃
飢餓と畏怖の商業地帯 切断と盲信のクチナシ
性は集団主義に串刺し 悪心の水


通常曲の中でもほっとんどメロディらしいメロディが存在しない部類で、しかも非和声音が印象の大半を持っていくという異色の一曲です。

曲の中身については理解が進んでいないので、まだまだ時間をかけて味わっていこうと思います。

海洋生命

海洋生命

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『自由に向かって逃げろ』

巨大なリバークイーン号が太々し川を行く


Cメロの初っ端から太々しい非和声音をお見舞いされます。フレーズ中の高い部分や低い部分ではなく、通り道にぬるっと置いてあるパターンは珍しいですね。

自由に向かって逃げろ

自由に向かって逃げろ

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『俯きヶ丘』

れて咲く 痛みに似た 生命のほとばしり
れ去る 上空の地層に 埋めた亡骸を
掘り返して 掘り返して ただ暴いて 連れ帰る
掘り返して 掘り返して 腐敗として 連れ帰る


ポエトリー部分からメロディアスなサビに入る一発目に非和声音が置かれているという意地悪な楽曲です。初めは誰しもがそれを非和声音とは知らずに受け入れながら聴き進めていたと思います。というか僕も未だに信じられません。

この楽曲の根本的な仕組みについては、特集記事を書いたのでそちらをご覧ください。

俯きヶ丘

俯きヶ丘

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『まっさら』

生まれたばっかの赤坊は きっとこんな気分だから泣んだ

身体は足りないものをする 頭はいっぱいだと減らしたがる

そう思っても増えゆく 大事なものに苦

だけどときたまれる 喜びにも眉をひめて


1番に5回、2番に2回、曲の構成からか不思議な分布をしています。

歌詞の儚さをメロディや音数の少なさだけでなく、非和声音によっても後押ししているのがテクニカル。

まっさら

まっさら

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上には上がいる


ここまで、amazarashiで非和声音が見られる曲をピックアップしてきました。僕の中では「非和声音」と言っても幾つかレベル分けがされていて、


レベル1:1番につき(同じ箇所で)1回のみ
レベル2:多少は連発するものの同じ音で外している
レベル3:複数の音で頻繁に外してくる


っていう3段階に大きく分かれています。


例えば『たられば』『マスクチルドレン』らへんがレベル1、『アポロジー』『バケモノ』がレベル2、一応『リビングデッド』がレベル3って感じです。強いて言えば。


そう、レベル3って滅多に無いんですよね、もちろんamazarashi以外のアーティストでも。


僕は狭く深く追いかけるタイプなので色んなアーティストを知っているわけではありませんが、今まで聴いてきた中で『リビングデッド』すらも優に超えている、文字通りハイレベルな非和声音曲(?)を少しご紹介しようと思います。


『若気の至り』by 高橋優

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低いファ#(mid1F#)、高いド#(mid2C#)、高いファ#(mid2F#)の3音が使われています。

という字面だけ見るとまあまあかなって思われるかもしれませんが、「え、これも非和声音なの?知らなかったぁ」と言わんばかりに惜しみなく連発されているので物凄い雰囲気を醸し出している曲です。

もはや非和声音がメインで普通の音もあるよみたいなメロディーなのに、その世界観を思い知ってからはこの音しかありえないと感じさせられちゃうんですよね。そうなったらもうこの曲の独擅場です。

ちなみに綺麗事と紙一重の歌詞をよく書いている高橋優とは思えないほど詩的な歌詞で、普通にamz寄りの感覚で僕が好きな曲でもあります。


『感情線loop』by 竹達彩奈

感情線loop -TV size-

感情線loop -TV size-


「俺妹」といういわゆる萌えアニメのエンディングで、作曲したのは田中秀和さんという方。某ピアニスト系インフルエンサーが溺愛している影響でその界隈ではすっかり有名人になりました。そして犯罪者になりました。

簡潔に言うと、ド・ド#・レ・レ#・ミ・ファ・ファ#・ソ・ソ#・ラ・ラ#・シの12音が全て使われています。意味不明です。試聴できる範囲でも既に網羅されているバケモンです。

それでも体感では『リビングデッド』『若気の至り』らへんよりよっぽど自然に聴こえるので不思議なものです。大胆な犯行すぎて気付かない的なやつですかね??




ところで、この記事を作ろうと思った発端は「ワリオランドシェイク」というWiiソフトの『VS フランティ』という某ボス戦の曲を懐かしんでいたら実は主旋律に非和声音があった、という発見でした。

良かったら最後にちらっと聴いて行ってください。僕が生まれて初めて感銘を受けた音楽です。(実話)

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